一人から始まった活動は今では200人を超える中國人ボランティアが參加している。西川口駅だけだった活動は今では池袋、上野、橫浜など各地に広がった。規模が拡大するにつれ、その足跡も広がった。
根気強く続いている中國人ボランティアの活動が西川口の環境に見違える変化をもたらした。NHKや共同通信社、朝日テレビなど多くの日本のメディアも彼らの活動に注目するようになった。活動が番組で取り上げられると、ハガキや手紙で応援や感謝の気持ちを伝える日本の視聴者もいた。
「わざわざ私たちの目の前で車を停めて窓を開け、『ありがとう』や『ご苦労様』と聲をかけてくれる日本人は一人や二人じゃない。子供を連れて活動に參加しているボランティアを見かけると、子供の頭を撫でて『偉いね』と親指を立てる地元のお年寄りもいて、見ているだけで心が溫かくなります」。こうしたことはボランティアへの激勵というだけにとどまらず、日本に住む中國人を認めてくれることにつながっているというAyaさん。
「私たちがしているのはほんの小さな活動ですが、ねばり強く活動を続けることで、行動で日本人に中國人の品格を見てもらいたい」
中國人ボランティアの行動は彼ら自身を証明するだけでなく、周囲にもメリットをもたらしている。環境が良くなったことで、地元の自治體は「チャイナタウン」周辺のインフラへの投資拡大を検討している。西川口ではこれまで年に一度の集會に招待される中國人オーナーは稀だったが、今ではみんな招待されるようになった。