日本初の女性首相が誕生することはあるだろうか。高市早苗前総務大臣が自民黨総裁選への出馬を表明したことを受け、この疑問は9日、日本で大きな話題となった。
「保守派カラーを特に強調」ある日本メディアは、高市氏は全面的に安倍氏の思想を継承する姿勢でメディアに出馬を表明したと伝えた。「朝日新聞」によると、高市氏は8日に出馬を表明したが、7日午後には安倍晉三前首相の事務室ではなく自宅を訪問した。高市氏は外で記者に、安倍氏から激勵されたと告げたという。
高市氏は9日にインターネット番組に出演した際に、再びその「安倍カラー」を示した。「読売新聞」によると、高市氏は「法律が許す範囲內であらゆる手を盡くし朝鮮に拉致された日本人を救出する」ことを約束したが、これは安倍氏の當時の出馬時の発言內容と一致する。高市氏はさらに「アベノミクス」を踏まえた上で「サナエノミクス」の3本の矢を掲げた。ある日本メディアの報道によると、高市氏は森友學園問題に関する質問への即答を避け、記者から「安倍氏の傀儡か」と言われた。
安倍氏の首相再任後、高市氏は自民黨政務調査會長と総務大臣に起用された。韓國紙「朝鮮日報」は2人の関係について、「一緒に靖國神社に參拝するほど親密」と形容した。日本の時事通信は、「安倍氏が高市氏を支持するのは、菅義偉首相が任期中に憲法改正にあまり関心がなかったためだ。安倍氏は自民黨が保守派の票田を失うことを懸念している」と伝えた。
高市氏は日本の史上初の女性首相になれるだろうか。シンガポール華字紙「聯合早報」は9日、自民黨が創設されてから女性が首相の座を狙うのは高市氏が2人目であると伝えた。前回の挑戦者は人気が高い、東京都の小池百合子知事だ。「次の首相にふさわしいトップ」の高市氏の支持率は3%のみだ。ある日本のアナリストは「環球時報」に対して、「日本社會も政界も女性首相を受け入れることはない。自民黨內と日本國民も、このような極右政治家が國內の政務と外交を上手く処理できるとは信じられない」と述べた。
自民黨総裁選は19日告示?29日開票。當選者は日本第100代內閣総理大臣になる可能性が高い。共同通信は9日、消息筋の話として、河野太郎行政改革擔當大臣が同日、総裁選に出馬する方針を固めたと伝えた。河野氏は10日に會見を開き正式に表明するという。これに高市氏、前外務大臣、自民黨前政調會長の岸田文雄氏を加え、自民黨総裁選の候補者が3人に増える。
岸田氏は7日、米紙「ウォール?ストリート?ジャーナル」の取材で中國への語気を強め、「日米は共に臺灣関連の危機における共同対応を想定するべきで、現職の政府當局者よりも踏み込むべきだ」と述べた。岸田氏はさらに、日本は中國や朝鮮など潛在的な敵國を対象とするミサイル攻撃能力の構築を検討すべきと述べた。日本メディアは初めて出馬を表明した岸田氏、安倍氏を頼りにする高市氏、亂戦に加わる河野氏のすべてを強硬派と見ている。
黒竜江社會科學院北東アジア研究所所長、研究員の笪志剛氏は9日、「環球時報」の取材に応じた際に、「日本の政界では現在、中國をけん制し包囲するという全體方針が共通認識になっている。3人のうち最もタカ派カラーが強い高市氏が當選できるかは、日本のタカ派の基準を調べるバロメーターになる」と述べた。
中國人民大學國際関係學院副院長の金燦栄氏は、「日本の政治の保守化と右傾化はすでに現在の程度に達しているが、この程度は今後さらに深まり続ける。しかし當選したリーダーはより実用的な角度から中日関係を処理するだろう。より重要なことは、中日のパワーバランスがすでに逆転しており、日本が大きな波を立てられないことだ。自國の事に取り組む、これがやはり中國のなすべきことだ」と述べた。
?中國網日本語版(チャイナネット)?2021年9月10日