この他、討論は大波の如く押し寄せる入學ラッシュ問題にも話が及んだ。呉代表は、北京市の常住人口におけるオリンピックベイビー(2008年生まれ)と金豚ベイビー(五行の金と干支の豚(中國では豬が豚になる)が重なる2007年は「金豚年」であることから)が続々と入園、入學の歳を迎え、加えて外地からの労働者の子女も北京で學校教育を受けることから、入園、入學者數は激増し、教育の需要は一気に高まり、北京市の幼稚園を含む學校教育資源に一連の圧力がかかることは必至だと述べた。
教員不足はその最たる問題で、専任教師の不足が特に際立っていると呉代表は指摘する。2001年~2003年にかけて専門家が北京市の各區県の教育人事部で行って調査では、小學校の正規専任教員の需給ギャップは47%で、中學校では68%に上った。
仮に10人の専任教員が必要で、3人しか採用できなかった場合には、需給ギャップは70%となる。また、現在一人っ子政策が緩和され(一方が一人っ子の夫婦に第2子出産が認められた)、北京市の人口は年に4~5萬ずつ増加し、教員不足は一段と深刻化することが予想されると呉代表は具體例を挙げながら説明した。
その上で、①入學者規模を科學的予測を行う小?中學校入學人口観測システムの構築、②教員のデータバンクと需要予測システムの構築、③市內の教職専門課程の卒業生採用枠の拡大、④専門枠の合理的な分配など、教員不足解消に向け明確な提案を行った。さらに、①中央所屬の大學への教職員養成訓練の委託、②教育事業の発展に則して教員を補えるよりシステマチックな管理編制、③外地の優秀な若者がスムーズに北京市の教員陣営に參入できるような制度の構築の3つを希望した。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月7日