クレディ?スイスの予測によると、中國で間もなく定年退職を迎えるベビーブームの世代は、前の世代よりも観光、ヘルスケア、食品、商業保険への支出を増やす見通しだ。クレディ?スイスの中國チームが最近まとめた報告書によると、間もなく定年退職する2億4500萬人(中國の人口の約5分の1)が、各業界に大きなビジネスチャンスをもたらす。香港紙「南華早報」が伝えた。
戦後の米國のように、大飢饉後の60年代の中國では出生率が急激に上昇した。この幸運な世代の人々の成人は、ちょうど中國の偉大なる改革開放の開始と重なった。「彼らは中國の歴史上、最大の団塊の世代だ」クレディ?スイスの中國チームの責任者によると、チームは今年2、3月に中國全土で1000人以上のベビーブームの世代(49?60歳)の調査を行った。またすでに定年退職している500人も調査対象となった。同責任者は「これほど多くの人が間もなく定年退職するのであるから、彼らがどこに支出しようとするか、何を好むかを理解することが重要だ」と述べた。
すでに定年退職している人と比べると、中國のベビーブームの世代は不動産や自動車を持つケースが多く、子供も一人だけだ。これにより彼らは、定年退職後に自分が好むライフスタイルを求める大きな獨立性と自由を持つ。観光、娯楽、フィットネスが最も大きな利益を手にする業界になる。
半數弱の回答者は、定年退職後に観光への支出を増やすとしたが、すでに定年退職している人の場合その割合は5分の1未満だ。報告書は、中國の高齢者による観光市場が倍の規模に拡大する可能性が高いとしている。ベビーブームの世代の年平均旅行回數は6.3回にのぼると見られるが、すでに定年退職している人は現在3.5回のみだ。健康サービス及び健康食品にも大きな需要が生じる。68%の人が定年退職後に健康補助食品を利用すると見られる。前の世代と比べると、この世代はさらにIT技術を熟知している。約57%の人が過去1年でネット通販を利用しており、平均支出は4214元だった。さらに6分の1の人が昨年、フードデリバリーを利用した。それと比べると、すでに定年退職している人のこの割合は、前者が29%、後者が4%のみとなっている。さらに醫療保険及び養老システムの不備をより深く意識しているため、ベビーブームの世代の商業保険の需要が拡大しており、約4割が購入を検討している。
?中國網日本語版(チャイナネット)?2020年10月1日