春節の間、どんなに多くの食べ物が店頭に並んでいても、人びとはやはり伝統的なものを手にする。自分や家族に幸運をもたらしてくれると信じているからである。中國の伝統文化は飲食の習俗にも影響を與えている。
◆餃子 大晦日の12時前までに包み終えて、12時が過ぎたら食べるのが一般的である。それは農歴正月一日の始まり、「一家団欒を喜ぶ」とか「萬事めでたく順調に」を意味している。
◆元宵 お湯に入れて味わう冷凍されたあん入りのお団子である。地方によって種類はさまざま、味は異なっても、同じように団欒という寓意、象徴的な意味がある。多くの人に人気があって、元宵節(正月十五日)には欠かせない祭日の美食。
◆年餻 お餅のことである。春節にお餅を食べるのは南北共通の習俗。「年年餻」とも呼ばれていて、「餻」の発音が「高」と同音であることから、人びとの生活が一年、一年ごとに向上していることを表している。吉祥や幸福の意味も。
◆糖瓜 アワと麥芽をじっくり煮込んだ粘り気の強い飴。舊暦十二月二十三日は「小年」とも呼ばれ、民間では、この日にかまどを祭り、ほこりを払い、飴を食べる習慣がある。祭日、春節はここから始まるのである。
◆魚 大晦日の豪華な夕飯の食卓には必ず、魚料理が出てくる。しかも、決して食べ殘してはいけない、これが決まり。「魚」と「余」が同音であることから、「年々ゆとりがある」ことを象徴。生活が豊かで、財産も余りある、との意味もある。
◆春巻 春節は通常、立春の前後にある。この節気は、春が大地に戻り、萬物が蘇ることを表している。この時節の春巻はまさに「春を咬む」、との意味が込められている。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2012年1月11日