國際オリンピック委員會(IOC)は北京時間28日夜、國際體操連盟(FIG)による調査の結果、中國女子體操の董方霄選手が2000年のシドニーオリンピック出場時に16歳未満だったことが判明(訳注:五輪出場資格は16歳以上)した。IOCはこれにより、體操女子団體総合で中國が獲得した銅メダルを剝奪すると発表。第4位だった米國が繰り上がり、銅メダルを獲得することになった。
FIGは2009年6月、董選手の年齢に関する調査を開始した。董選手がシドニーオリンピック出場時に提出した選手個人情報と北京オリンピック時に技術擔當者として提出した個人情報に食い違いがあったことが、調査の発端となった。
FIGは今年2月27日に聲明を発表、中國女子體操の楊雲と董方霄2選手の年齢詐稱問題について調査した結果、董選手のシドニーオリンピックでの全成績を取り消す決定を下したと明かした。この決定によって、董選手の個人ランキングに影響が及んだほか、中國女子體操チームの団體成績にも直接影響が及ぶこととなった。中國女子體操はシドニーオリンピックの団體銅メダルを獲得したが、楊雲選手の「年齢制限」については、証拠不十分で警告処分だけとなった。
FIGの調査によると、董選手の本來の生年月日は1986年1月23日で、シドニー五輪出場時には実際は14歳だった。しかし、選手登録記録には、1983年1月20日生まれの17歳となっていた。FIGは、シドニーオリンピックでの全成績を董選手の取り消すと発表、調査結果をIOCに引き渡した。また、1999年世界選手権と1999-2000年ワールドカップにおける董選手の全成績も取り消された。
「人民網日本語版」2010年4月29日