本誌記者 繆暁陽
第16回アジア競技大會の開會式が11月12日20時、広州海心沙広場で行われた。溫家寶國務(wù)院総理とアジアオリンピック評議會のアーマド會長らが開會式に出席した。
今回のアジア大會開會式は珠江巡遊、開幕セレモニー、パフォーマンスの三つの部分に分かれていた。これまでの大型スポーツ大會の開會式との最大の違いは、今回の開會式の舞臺がスタジアムではなく、珠江に浮かぶ「海心沙」という小島だったことだ。この島は大きな船のような形をしており、島に設(shè)置された1萬8000人の観客を収容できるスタンドの形はこの大きな船の甲板のようだ。高さ80メートルのLEDスクリーン4組を帆に見立て、このスクリーンが開會式のパフォーマンスの中心となった。
「珠江を舞臺とし、都市を背景とした。広州アジア大會の開會式は海心沙島を會場とし、閉ざされたスタジアムから開放された空間へと飛び出して、國際的な大型スポーツ大會の開會式を時間的にも空間的にも大きく飛躍させた。これは広州アジア大會が初めてだ」。広州アジア大會組織委員會祝典?文化活動部の何継青部長は語った。
広州は水と共にある都市で、水によって広州の獨(dú)特の地域文化が育まれてきた。今回のアジア大會開會式のテーマは「水」。開會式のパフォーマンスでは、水中で、水面で、空中で、そして川の上で、さまざまな表現(xiàn)方法を駆使して、一滴の水から果てしない大海、一艘の小舟から巨大な帆船、ほんの少しの水から天に屆くような大波まで、水の魅力が余すところなく表現(xiàn)された。
「今回の開會式はイマジネーションにあふれていた!特に『 空中飛人』のパフォーマンスは、空中に浮かんだパフォーマーたちがスクリーン畫面に合わせて次々にフォーメーションを変えていたのがとても不思議で、衝撃的だった!」インドのシン選手は記者にこう語った。
開會式のパフォーマンスのうち最も人々に衝撃を與えたのは「白雲(yún)之帆」のパートで、パフォーマー180人により演じられた「空中飛人」だった。塔溝武術(shù)學(xué)校の生徒たち180人が9分間、帆に見立てられた高さ80メートルのスクリーンの上で急降下と急上昇を繰り返す。「たった9分間しかないが、練習(xí)には1年3カ月をかけた。これは大膽な試みだ。出演者たちは獨(dú)特の空間と帆に見立てたスクリーン映像に合わせて、飛び越え、走り、駆け回り、よじ登り、急降下する。そこにはサーフィン、登山、競泳、ハードルなど多くのスポーツの要素が取り込まれ、人類のより速く、より高く、より強(qiáng)くというスポーツの精神が見事に表現(xiàn)されていた」。章東新?開會式執(zhí)行副総ディレクターは語った。
今回のアジア大會の聖火點(diǎn)火方法は非常に中國的なもので、爆竹による點(diǎn)火が採用された。オリンピック飛込金メダリストで広東籍の何沖と二人の子供たちが聖火トーチで直徑6メートル、高さ約28メートルの聖火臺の下に設(shè)けられた大きな爆竹に點(diǎn)火すると、爆竹は上へ向かって噴射し、アジア大會の聖火が點(diǎn)された。
22時33分、華やかで壯大な2010年広州アジア大會開會式は美しい歌聲と花火の中でその幕を閉じた。広州アジア大會開會式を見終えたベトナム駐中國外交官のAu Viet Hung氏はこう評価した?!弗嫂`ハアジア大會の開會式を広大な砂漠の豪華さ、北京オリンピックの開會式を千年の古都の臺頭と例えるならば、広州アジア大會は繁栄した都市の知性だろう。親しみやすさの中に人を感服させるクリエイティビティがあった」。
「北京週報日本語版」2010年11月15日