高齢者に対する虐待件數が増加し続けていることが厚生労働省の調査で明らかとなった。日本の平均壽命は世界でトップだが、一部の高齢者は虐待を受けるなど、不幸せな暮らしを送っている?!?/p>
厚生労働者のレポートによると、65才以上の高齢者に対する虐待件數は、前年より1073件多い、1萬6800件に上った。虐待件數は2006年の調査開始以降、4年連続で増加している。
家族による虐待 最も多い女性の被害
昨年、高齢者虐待に関する通報?相談件數は2萬5800件。その內、6割で実際に虐待が行われていた。
虐待の內容については、身體的虐待が63.4%で最も多く、暴言などの心理的虐待は39.0%、年金や預貯金を使い込む経済的虐待は25.5%だった。
家族から虐待をうけることは、高齢者にとって最大の「苦痛」である。しかし、2010年度、家庭內で発生した高齢者に対する虐待は、前年より1053件多い1萬6700件。加害者は息子が42.6%、夫が16.9%、娘が15.6%だった。
被害者の性別をみると、女性が77%を占めた。また、被害者の約47%が癡ほう癥など認知障害を患っていた。さらに、被害者の8割以上が加害者と同居しており、そのうち、「未婚の子と同居」が37.3%で最も多かった。
厚生労働省は男性による虐待がやや多い原因として、「家事に不慣れで介護の負擔を強く感じ、仕事と両立困難な場合に起きやすい」と分析した。