日本で様々な事件が毎日発生しているが、近ごろ、「高年齢者による事件」と「青少年による事件」が注目を集めている。
まず、55歳の無職の男が神社のさい銭を盜んで捕まった事件だ。2011年12月26日夜10時ごろ、無職、住所不定の55歳の男が名古屋のある神社でさい銭箱から現(xiàn)金6円を盜み、それを見たパトロール中の71歳の男性に250メートル走って追いかけられ、逮捕された。容疑者は警察で犯罪の動機を話していないという。
もう一つは、17歳の少年が「動物を殺し、人も殺したいと思った」と供述した連続通り魔事件だ。2011年12月1日、埼玉県に住む17歳の男子高校生が、千葉県松戸市で下校中の8歳の女児を刃物で刺して負傷させ、殺人未遂で逮捕された。少年は「動物を殺したことに興奮し、人を殺してみたかった。抵抗できない小さい子供を狙った」と供述。また警察の調(diào)べで、少年は10月から千葉と埼玉の30カ所の公共の場所を放火し、攜帯電話で撮ったビデオを友人らに送っていたことがわかった。
愚かな高年齢の泥棒と、兇徒となった少年。2つの事件は関係ないように見えるが、ひっくるめて考えると、深く考えさせられるものがあるのではないか。
日本で高齢化が進み、獨身の高年齢者の増加は深刻な社會問題をもたらしている。高年齢者による犯罪の増加もその一つだ。調(diào)査によると、高年齢者による竊盜は増加傾向にあり、初犯者は50代が最も多い。また別の調(diào)査では、「生活困難」は當(dāng)然多くの高年齢者が竊盜をはたらく理由だが、「動機なし」も大きな比率を占めている。多くの獨身の高年齢者は、竊盜で生活の寂しさを紛らわしている。彼らの狙いは、竊盜などの行為で人々の注目を引き、更にこれを利用して人と交流するという目的を達成することだ。
それと同時に、青少年においても多くの問題がある。喫煙、飲酒、竊盜、強奪など、成人の犯罪行為は青少年の間でもよく見られる。2011年の日本の「犯罪白書」によると、青少年の再犯率は13年続けて上昇している。中でも、青少年による暴力が目立ち、悪質(zhì)な傷害事件が頻繁に発生していることに注目したい。
「高年齢者と青少年」を同時に取り上げたのは、雙方が「孤立?無縁」でないことを言うためだ。極めて膨張した年金により、日本政府のその他の支出は不足狀態(tài)となっている。教育費もその一つだ。2011年9月に経済協(xié)力開発機構(gòu)がまとめたレポートによると、加盟國34カ國の教育費がGDPに占める比率は平均5%だが、日本は最下位のわずか3.3%となっている。日本の財務(wù)省は10月、2012年度予算で「義務(wù)教育費國庫負擔(dān)金」を最大1000億円削減する検討に入った。このような教育費の大幅カットは、學(xué)校の教育の質(zhì)に大きく影響するに違いない。また、教育不足は、青少年犯罪を招く主な根源にもなる。逆に言えば、青少年の健全な心身を育成することは、彼らの高齢者を敬う態(tài)度および成人後の品性にも関わる。
高年齢者が伝統(tǒng)を意味すると言うのであれば、青少年が意味するものは未來だろう。日本で高年齢者による犯罪が増加し、青少年による犯罪率も低下しないということは、「伝統(tǒng)」と「未來」の両方に問題があるということだ。伝統(tǒng)を捨て、未來を失った民族の発展に多くの問題があることは避けられない。
「中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」2012年1月4日