スーツにネクタイをして、頭は赤く染められたモヒカン。足元には各航空會社のステッカーが張り詰められたスーツケース。この男性はなんと中國全土を飛行機で駆け回って、物乞いをしている「オシャレなこじき」なのだ。中國國営のラジオ局「中央人民広播電臺」が報じた。
この「オシャレなこじき」周飛さんは25日、重慶市にやって來て、通りがかりの人との寫真撮影に応じていた。周さんの個性あふれるヘアスタイルに思わず振り返る人も多く、もしその手に物乞い用の器がなければ、「こじき」であるとは想像もつかないだろう。同日、重慶市の外國人が多い「洋人街」に現れた周さんは、物乞いをするときだけ著るという1著4千元(約5萬円)以上もする高級スーツを身にまとっていた。普段はもったいなくて著ないとか。周さんによると、こだわりのヘアスタイルは、「毎朝、美容院に行って、15元(約190円)かけて、まっすぐ上に向いたモヒカンになるようセットしてもらっている」。1メートル50センチほどの棒を肩に持ち、スーツケースを引いて、いろんな姿勢を披露する周さんの周りには、カメラを片手に多くの人が集っていた。
寫真撮影は、1枚1元(約12円)。一緒に記念撮影をするなら、なんと100元(約1200円)だという。ただ、お金を自主的に払う若者は少なく、周さんもうれしそうな表情で、阻止することもなかった。
自分の身分を説明するために、周さんは「俺はこじき。みんなが信じようが信じまいが、俺は物乞いするこじき!」と書いた表示を掲げているが、信じない人も多く、「パフォーマンス?アーティストではないか」とする人もいた。