中國の聲を伝える『中國広播網』によると、韓國と日本は一衣帯水の関係で、経済?文化の交流が密接であるが、それでも韓國に移住する日本人は多くなかったと言う。しかし、昨年春以來、韓國で物件を購入する日本人が益々増加し、韓國最大の港町である釜山には「ジャパニーズタウン」まで形成される予定だという。なぜ、日本人は突然、韓國の不動産に目をつけたのか?具體的な情報を知るために『世界華語(中國語)広播網』韓國観察員の南黎明氏に話を聞いた。
司會者:ここのところ、韓國で不動産を購入する日本人が多いようですが、具體的にはどのような狀況なのでしょうか。
南黎明氏:2011年春から、韓國に來て物件を購入する日本人が突如増え、特に日本に一番近い釜山での購入が多いようだ。釜山は韓國最大の港町で、海に面した観光都市でもあり、海を隔てて日本に面している。つまり気候から見ても、地理的な環境から言っても、日本人にとっては割りと親近感が持てる地域である。そのため、日本の韓國人観光客も釜山からが最も多く、釜山を訪れる日本人も非常に多く、釜山の人にとっても日本人は珍しくないのである。
釜山市政府の関係者によると、正式なデータではないが、昨年上半期に釜山で家を購入した日本人は數名しかいなかったが、下半期になると20數名に急増した。家こそ購入していないものの、內見に訪れた或いは內見を予定している日本人はもっと多いという。
司會者:日本はなぜ突然、韓國の物件に目をつけたのでしょうか?
南黎明氏:昨年3月に日本で大震災が発生した事は誰もが知っていることだろう。大規模な自然災害によって、多くの人が命を失い、數え切れないほどの行方不明者も出ている。今世紀未曾有の大災害を経験した日本人の心に深刻な不安が影を落とした。かつて國外に移住する事は簡単なことではなかった。しかし、今ではグローバル化が著しい勢いで進んでおり、條件にしても人々の意識にしても、「移民」と言う概念は以前とは違ったものに変わってきている。特に韓國は日本からも近く、文化の共通點も多い。ここ十數年で韓國の文化や蕓術も日本では人気を博しているため、韓國での生活に期待で胸を膨らませる人も多いだろう。また、韓國は日本に比べて治安も良く、安全で快適な生活を韓國に求める日本人も少なくない。
司會者:韓國に移住する日本人が増加することによって、どのような影響が考えられますか?
南黎明氏:韓國メディアでは、近い將來、釜山の海雲臺一帯に「ジャパニーズタウン」が形成されると見ている。以前、韓國で仕事をする日本人は主に首都ソウルの二村洞辺りに住んでいた。ソウルで居住環境が比較的良い地域である。しかし、韓國に移住する日本人の目的が変わった事によって、釜山の海雲臺にもっと大規模な「ジャパニーズタウン」が形成される可能性が高い。
韓國人と日本人は心の底ではある種の敵対感情を抱いているものの、新たな「ジャパニーズタウン」の形成には期待を抱いている。釜山の発展を促すだけでなく、日韓文化の融合によって、韓國にはより新しい、よりトレンドなブームが巻き起こるだろう。各國に存在する「チャイナタウン」の光景と同じように、釜山の「ジャパニーズタウン」が韓國に新たな味わいをもたらしてくれることに期待している。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2012年4月9日