中國國黒竜江省ハルビン市の木蘭(もくらん)県満天村の農民がこのほど、日本の食品企業と提攜し、大豆を輸出すると同時に、中國風の豆製品を日本で販売することになった。村で豆腐を売っても、500グラム當たり1元(約12円)の儲けにしかならないが、日本でならその10倍で売れるという。一獲千金の夢を摑みかけているのは呉洪利さんで、村全體に富みをもたらすのではないかと期待されている。ハルビン市の総合ニュースサイト「ハルビン新聞網」が報じた。
自分で作った大豆が海の向こうの日本で売られると思うと誇らしいと話す侯さんは今年、7ムー(約200坪)の畑に大豆を植え、すべて有機肥料を使って育てている。契約では、1ムーあたり200元(約2400円)の利益がある計算になるという。満天村全體では4000ムー(約266ヘクタール)の畑で大豆を育てており、秋に収穫後大阪に輸出され、豆腐製品となってスーパーなどで販売される予定だ。
日本で暮らす呉さんの親戚が今年の春節(舊正月、今年は1月23日)に帰國した時に、お土産として特産の「乾燥豆腐を持って帰りたい」と言ったことが、日本の豆腐製品は「豆腐」という名がついているものの、原料には卵や植物性たんぱく質などが多く使われており、一方の豆類の成分は少ないことを知るきっかけとなった。そこで、呉さんは日本に中國風の豆腐を輸出することを思いついた。豆腐を作る技術を父親から受け継いだという呉さんらは以前、豆製品を北京などの都市にも出荷していたという。
呉さんはこのプランについて親戚と詳しく話し合い、日本側の提攜先探しに著手。親戚が提攜先を見つけ、提攜の大筋が決まった4月、呉さんは自ら日本へ足を伸ばし、豆腐作りの腕前を披露。提攜先となる予定の東海グループの責任者や現場にいた客らの目を釘付けにした。両者はその後、提攜合意に達し、10月に満天村で遺伝子組み換え技術を使用していない大豆を収穫した後、すべて日本へ輸送し豆腐を作る。
食品加工業を営む東海グループが今後呉さんと提攜して製造する予定の豆製品はまず、日本に住む華人をターゲットに販売する。今回の提攜に當たり、東海グループ側は約4800萬円を出資して、豆製品の生産?加工を。一方の呉さんは製造に必要な設備や技術を提供し、さらに原料の仕入れも擔當する。利益は折半という。(
「人民網日本語版」2012年5月16日