(3)文化の「交雑」
グローバル化時代の文化は「交雑」の文化といえる。グローバル化は単に米國化していくということではなく、「雑種文化」を生んでいると考える専門家もいる。「交雑」とは農(nóng)業(yè)用語だが、今では文化研究など広い分野で応用され、グローバル化の文化という分野を説明する言葉ともなっている。通常、グローバル化とは現(xiàn)代化する過程で頻繁に使われるようになった言葉だが、同専門家はもっと広い意味でグローバル化という言葉をとらえている。グローバル化は、アメリカ化と誤解している人も多い。同専門家によると、歴史や進化論という観點から考えると、この観念は非常に淺はか。人類共通の先祖はアフリカで出現(xiàn)したといわれており、その後、現(xiàn)生人類祖先とネアンデルタール人との交雑を経て、世界各地に拡散していったという説がある。人類も交雑を経験した生き物で、人類の文化も一種の交雑文化というわけだ。
日本のゲームの特徴の1つは東洋と西洋の文化要素融合に成功していることだ。中國の清末民初の學(xué)者?辜鴻銘(ここうめい)は「中國文明の精華を真の意味で受け継いでいるのは中國人ではなく日本人。前漢(西暦前202年-8年)や唐(618-907)時代に中國文明が形成され、元(1271-1368年)ごろから遊牧民族の侵略を受け、踏みにじられ、侮辱され、斷ち切られた。そして、その大部分が失われてしまった。一方の日本は元の初代皇帝?忽必烈の攻撃に耐え、海外でありながら中國文化を守った」と指摘したことがある。日本には、「三國志」や「三國無雙」、「幻想水滸伝」など中國を大勢にしたゲームがたくさんあり、人気を博している。
日本のゲームには東洋の要素だけでなく、西洋の要素も多く盛り込まれている。例えば、「スーパーマリオ」の主人公マリオの名前の由來は、NOA(Nintendo of America)の倉庫の大家であるイタリア系アメリカ人、マリオ?セガールが偶然にもこのキャラクターに似ていたからといわれており、鼻が高く、ひげを伸ばし、作業(yè)著を著た姿は西洋人にも受け入れやすいキャラクターだった。同様に「ゼルダの伝説」の主人公?少年リンクも金髪で青い目をしている。さらに、ドラゴンクエストのストーリーにも西洋の様式が組み込まれ、城や騎士、王女などが登場する。ファイナルファンタジーは現(xiàn)在、14作出されており、ストーリーは古代から現(xiàn)代までさまざま。主人公は常に西洋人をイメージした金髪だ。例えば4作目のセシル?ハーヴィ、7作目のクラウド?ストライフ、10作目のティーダなどだ。先ほど觸れたように、ファイナルファンタジーは畫像や音楽が西洋の影響を大きく受けていることが、西洋諸國市場で大きな成功を収めた大きな要因だ。しかし、これらのゲームは単に西洋化されたゲームというわけではない。例えば、ファイナルファンタジーには刀を持った武士や忍者のキャラクターも登場する。ドラゴンクエストにも、中國を象徴する龍のキャラクターや日本神話に登場する伝説の生物?ヤマタノオロチなどが登場する。今では日本の電子ゲームが「雑種文化」の典型的な例となっている。
専門家は、「中國人は日本の研究を必ず重視しなければならない。なぜなら、日本は中國にとって脅威であるだけでなく、中國人と同じ黃色人種として、多くの模範(fàn)を殘しており、中國の欠けている部分を映し出してくれているからだ。日本との関係をいかにうまく処理するかは中國が今抱えている問題を解決するためのカギといえる。中國にも『仙剣奇?zhèn)b伝』や『軒轅剣』、『大話西游』など人気となっているゲームがあるが、西洋諸國のゲーマーは中國古代の世界を理解できず、歐米諸國で人気を博すのは難しい」と指摘。別の専門家も「民族國家は未完成の國家で、世界的なゲームの中で民族國家と戦うと、必ず負ける」と指摘。中國は日本から學(xué)び、世界中の人々が受け入れられるゲームを生みださなければならない。
「人民網(wǎng)日本語版」2012年10月19日