「赤信號みんなで渡れば怖くない」という「中國式道路橫斷」が、巷の話題となっている。
専門家は、「赤信號での橫斷は、歩行者の『良識の欠落』だけが原因ではない。信號機が赤信號を表示する時間が、歩行者の我慢できる時間より長いことも、『中國式道路橫斷』の原因のひとつとなっている」との見方を示した。新華社が伝えた。
▽長すぎる「信號待ち時間」が「信號無視」の原因
「『中國式道路橫斷』は、最近起こった現象ではなく、數年前から見られる」と指摘するのは、同済大學交通運輸行程學院の倪穎博士。同博士は、2007年に研究チームを立ち上げ、2008年から2010年にかけて、上海?杭州両都市の信號機のある交差點で、「赤信號で待てる時間」に関する調査研究を実施した。
同済大學中徳交通研究センター主任の李克平教授も、同済大學交通運輸行程學院の研究チームの指導者の一人で、「浙江省行程建築標準」発起人の一人でもある。同標準は、中國で初めての「歩行者の車道橫斷設備計畫?設計基準」となった。李教授は、それ以前に數度、事前調査?研究に取り組んだ経験がある。
歩行者が待つことができる時間の限界とは?李教授は「ある人が、待ち時間が70秒を超えた時、ゆっくりと足を踏み出して別の立ち位置に移動した場合、その人の辛抱可能な時間は70秒だと判斷できる。歩行者の辛抱可能な時間より、赤信號の表示時間の方が長ければ、人は信號を無視して道路を渡り始め、自動車との対立が生まれ、スムーズな交通にも影響が及ぶ」と説明した。
交通信號機の研究分野では、「辛抱できる待ち時間の限界」は、信號の色が変わる周期を設定する上で、極めて重要なポイントとなると認識されている。