寧夏回族自治區沙坡頭にある砂漠科學実験研究ステーションにこのほど、中國科學院寒區旱(干ばつ)區環境?工程研究所の支援を受けてアジア最大の風食実験裝置が完成した。
董治寶研究員によると、砂嵐を防止するにはまず、その運動法則を研究することが大切だが、砂漠での実地研究は往々にして時間?場所?環境的に制限されることが多いため、室內で砂嵐を起こすシミュレーション裝置が必要となる。その役目を果たすのが風食実験裝置。
風食実験裝置は1988年から89年にかけて、北京大興県の砂漠化防止実験センターに設置された。その後、寧夏回族自治區の沙坡頭に移転。だが従來の裝置では、風食される斷面が狹小で、砂嵐の顆粒運動しかシミュレーションできないため、砂丘の動きや防砂林の建設などマクロ的な研究ができなかった。そのため今年、中國科學院寒區旱區環境?工程研究所が250萬元かけて裝置の拡張?改造工事を進めていた。まず洞の長さを40メートル、実験セクターの長さを21メートル、斷面の面積を1.2×1.2メートルに拡大するとともに、実験室の総面積も以前の180平方メートルから505平方メートルに拡張。次に先端技術を導入し、動力?制御システムを手動からコンピューター制御に切り替えたうえで、モデル製作?サンプル処理?工程制御?データ処理?地下作業室を設置した。今後、砂嵐物理學や土壌風食、砂嵐動力地層學、工程シミュレーション実験などで重要な働きをすると期待されている。
「チャイナネット」2003年8月22日