連日の悪天候、 青緑藻の大量発生、交通渋滯、記者の鋭い質問…どれも五輪開催國にとって頭の痛いことだが、懸念材料はこれだけではない。中國政府は五輪の警備面で「外部緩和、內部引き締め」の姿勢を明らかに崩し、余り多くは語らないが、核?生物?化學兵器(NBC兵器)による攻撃といった最も恐るべき狀況を想定して周到な準備を整えている。「中國新聞社」が伝えた。
▽NBC兵器テロへの対策が前面に
NBC兵器による負傷治療手引きが27日、中國各地にある民間?軍系列の病院數萬カ所に新中國の建國以來初めて配布された。
この手引きでは放射線を浴びた場合の治療法や化學物質中毒の診斷法を紹介し、さらに炭疽菌、ペスト、天然痘など世界のほとんどの場所で見られなくなった急性で致死性の高い流行病を普通のインフルエンザや肺炎と診斷しないよう醫師らに注意を呼びかけている。
近年の世界各地の教訓を學び、北京五輪もテロへの警戒を強めた。
ニューヨークのロックフェラーセンターに03年初夏、白い粉末が入った封筒が送られてきた。その後この粉末は炭疽菌を含んだ生物化學兵器であることが判明。ビル內にあるAP通信やCBS放送などのオフィスが一時閉鎖される事態となった。この事件の犯人はいまだに見つかっていない。
時は変わって今月23日午後6時半、北京五輪國際ラジオセンターに異様な匂いがたちこめた。五輪開催時にラジオとテレビの制作が行われるこのセンターは世界各地に競技狀況を中継する総本部でもある。すでにここで仕事にあたっていたスタッフは異様な匂いを嗅ぎつけ、自発的に屋外へ避難、警備隊もすぐに現場に駆けつけた。消防隊が現場で気體の成分を測定したところ、天然ガスやガスの漏洩ではないことが確認され、國際ラジオセンターの地下2階で作業員がペンキを下水道に流していたことがわかった。汚染源の確定後、この匂いは空調システムや通風などの処置を施してすぐに取り除かれ、騒ぎは収まった。事前に計畫していたわけではないが、この騒ぎはある意味、テロ対策の演習にも似ていた。
▽自爆テロと暗殺を警戒
雲南省など各地で発生した路線バス爆破事件を受け、擔當部門は(容疑者逮捕に)責任をもつと公言したが、いまだに実証されていない。
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