米「ニューズウィーク」サイトは「孔子とオリンピック」という文章を載せた。
文章によると、北京五輪は視點の変化を象徴するものだとして次のようにいう。中國は20世紀のほとんどの時期において、自らを、一撃にも堪えないほど弱く、歴史的な輝きを失った國だと見てきた。現在、中國は強くなるとともに、世界に注目される「得るべき」地位を改めて獲得しようとし始めている。儒教が強調する道徳の力が改めて取り上げられるようになり、政府も世界の人心を得るため、道徳、禮儀、規範を大切にするようになった。
北京五輪の開幕式は明らかに儒學の価値観を褒め稱えるもので、恨みや全體主義の情報を伝えるものではない。開幕式では子供が目立った位置に置かれ、その中には汶川大地震で同級生を救出した9歳の子供もいた。
「四海はみな兄弟」、「友あり遠方より來る、また楽しからずや」という「論語」の名句が開幕式を通じて世界中の數十億の人々に伝わってきた。
儒學思想に影響されたマナー運動が成果をあげているようだ。この1年間、外國人への禮儀正しい応対、相手チームに対する観客の応援、勝利選手の敗退選手に対する尊重など、北京の人々に対するマナー教育が各方面から大いに促されてきた。8日に行われた開幕式では、中國の選手たちが入場した際の歓聲が比較的抑制された。アメリカとロシアの選手は中國選手の金メダル獲得の主な対戦相手であるが、入場した時、中國の観衆に歓呼の聲を送られた。今回のオリンピックでは、自民族中心主義の傾向が過度に現れることはないだろう。
「北京週報日本語版」2008年8月15日
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