中國経済が益々発展し、企業の実力が強まるに伴い、中國政府は條件のある様々な企業が國際ルールに則って対外投資を展開することを奨勵?支援するという「外に打って出る」戦略を打ち出した。「外からの引き入れ」が主な特徴だった対外開放戦略が今、「外からの引き入れ」と「外に打って出る」戦略を結合する方向に転換しつつある。
ここ數年の努力により、中國企業の対外投資は重要な一歩を踏み出した。金融業を含む中國企業の対外投資額は2002年の27億ドルから2008年には559億ドルに増加、2008年末の時點で中國企業の対外投資額はのべ1840億ドル、対外資産総額は1兆ドルを超え、國外で雇用している外國人社員は46萬人にのぼる。
世界金融危機の影響で、09年の世界の國際投資は08年に比べ約30%激減した。中國政府は余裕ある対応で右肩下がりの狀況を有効にくい止め、どの國よりも早く総體的な経済狀況の回復を実現した。これにより、世界金融危機による中國への衝撃は軽減され、中國企業の対外投資に有利な條件を與えた。
中國企業が昨年対外投資で獲得した新たな業績は少なくない。國家発展改革委員會の初期統計によると、一定限度額以上の非金融系企業の対外投資プロジェクトで中國側の協議投資額は490億ドルに達した。中國商務部はこのほど、非金融系企業の対外投資総額は昨年433億ドル、前年比6.5%増で過去最高だったと発表した。
09年の中國経済の対外投資にみられる重要な特徴として、▽第一に、投資の重點分野はエネルギー?資源?製造業で、中國側の協議投資額の約83%を占めた。鉄?銅?亜鉛などの重要鉱業をはじめ、先進設備の製造や新素材、自動車部品といった業界でいずれも重要な成果をあげたこと▽第二に、中國企業の対外投資の最も重要な方式は買収で、中國側の協議投資額のうち約61%を占め、08年に比べ36ポイント増えたこと▽第三に、中國企業の対外投資提攜の経験が豊かになり、グローバル化経営のレベルが徐々に高まった。初期統計によると、08年から09年にかけて大中鉱業投資のうち、平均9回の投資協議で8回は合意に至ったこと--があげられる。