第11期全國人民代表大會第5回會議は7日午前10時、「消費拡大、流通の促進と対外貿易の発展」について記者會見を開き、商務部の陳徳銘部長が國內外メディアの質問に答えた。
日本経済新聞:中國の自由貿易協定(FTA)戦略について、中日韓3國は今年5月にFTA交渉を開始することで合意したが、中國と韓國は二國間FTA協議の準備に入っている。中韓がFTAを締結する可能性はあるか。
陳徳銘部長:中國、日本、韓國および東アジア諸國は、自由貿易と経済一體化に向けて多くの方法、形式で話し合いを行っている。中日韓3國はそれぞれ東南アジア諸國連合(ASEAN)10カ國との3種類の「10プラス1」または「1プラス10」の自由貿易締結交渉を終えた。私たちが共同で提唱する「ASEANプラス3」という自由貿易の形式と一體化プロセスは、中日韓が自由貿易協定を締結することですぐに推進、実現される。そのため、中日韓の自由貿易區交渉は非常に重要なことだといえる。
中日韓投資協定交渉は近く合意に達するだろう。中韓と中日韓の自由貿易區の産學官合同研究も昨年完了した。韓國の李明博大統領は中國を訪問中、中國の溫家寶総理と會談し、韓國での法的手続き開始と採択後に2國間の自由貿易區交渉を正式に開始することで合意した。
年內、たとえば5月に中日韓の首脳が會談を行ったときに、中日韓3國の自由貿易區交渉が正式に始まることを強く望んでいる。中日韓3國ともこの件に対して積極的な姿勢を示している。まだ話し合いの段階だが、よい結果になることを望んでいる。このような中日韓3國の自由貿易と3種類の「10プラス1」は、中日韓プラス東アジア10カ國の13カ國による自由貿易區の建設を推し進めることができる。
中國の國際貿易に対する立場について言いたい。世界貿易機関(WTO)を主な特徴とする多角的貿易自由化は世界貿易の主な形式と言うべきだが、地域、二國間、周辺のFTAはこのような形式を補強する役目があるのではないか。
そのため、私たちは周辺、二國間の自由貿易區建設を積極的に推進する際、全世界の多角的自由貿易體制の建設と発展に有利となることに注意している。東アジア経済一體化は多角的な討論で、「ASEANプラス3」のほかに「ASEANプラス6」もある。中國と日本は、「ASEANプラス3」と「ASEANプラス6」を共同で推進することをASEANに呼びかけている。「ASEANプラス6」は中日韓とASEAN10カ國にオーストラリア、ニュージーランド、インドを加えたもので、これも一つの方法だ。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月8日