シンガポール紙『トゥデイ』は20日、「米國と中國の仲が悪くなったとき…」という文章を掲載した。主な內容は次の通り。
ここ3カ月、中米関係はますます悪くなっている。私は、両國間に存在する問題が慎重にうまく解決され、その影響が他の地域に及ばないことを祈っている。もし中米関係が悪くなれば、両國だけでなく、アジア(ひいては全世界)のほかの國にも悪影響が及ぶことになる。アジアには、?スイギュウの喧嘩が芝生に及ぶ?ということわざがある。これは、小さな國はいつも踏みにじられる運命にあることを意味している。
過去10年間、経済の影響力や貿易、人的交流などの面で、中國と東南アジアは距離を大いに縮めてきた。今年はASEAN(東南アジア諸國連合)と中國との間の自由貿易協定(ACFTA)が効力を発し、関係者たちはみなこの18億人からなる世界最大市場が誕生することに歓呼して「」いる。
中國は気前がよく、東南アジア諸國を援助している。例えば、カンボジアの雄大な國會ビルは中國の援助を得て建てられた。また、中國の観光客の購買力も、東南アジア諸國にとってプラスとなっている。しかし同時に、ASEANはマイナスの點も潛んでいることに気付いている。例えば、タイの農産物はすでに中國からの輸入品に負けている。
より幅広い観點から見ると、20カ國の國民を対象としたあるアンケートの結果では、中國をマイナスの影響と見る人は非常に多く、特にフィリピンでは、半分以上の回答者がこのような考え方を持っている。注意しなければならないのは、これが、中國とASEANの交流が深まり、アジアや全世界で文化やメディアの共通認識が広まっているという背景のもとで得た結果であるということだ。
これに比べ、米國に対する考え方は主に肯定的であるようだ。米國もまた、ASEANとの第1回サミットを通じて友好的な姿勢を示し、インドネシアやメコン川サブ?リージョナル経済圏を含む東南アジアの一部の國に改めて注目し始めている。
中國と米國がともにASEANに興味を持つことは、この地域の諸國にとっては間違いなく良いことである。しかし、両國が自身の勢力範囲を広げようとすれば、次々と問題が生じることになる。この情況を避けるため、ASEANは団結して、この両大國と共存する政策を打ち出さなければならない。
どの國も自分の利益を求めるため、これは簡単なことではないが、一部の重要問題において、東南アジア諸國が共通認識に達することも可能である。例えば、ダライ?ラマ問題や臺灣問題において、ASEANには一致した政策があり、仏教國のタイでさえ1993年以降にダライ?ラマを接待したことは一度もない。ACFTAは、もう一つの共通認識を代表するものと言える。
當然、中國は絶えず発展し続けており、今後も引き続き発展するだろう。しかしこの発展が、ASEANの産業や企業との競爭を激化させている。また、米國は確かに金融危機で大きな影響を受けたが、依然として數多くの分野でリードしている。
したがって、アジア諸國は、中米のどちらかを選択するのではなく、?和?を以って両國と接觸するという道を模索すべきである。東南アジア諸國を2頭のスイギュウの間の芝生に例えると、我々は十分なスペースを作り出し、スイギュウたちに仲良く草を食べさせる必要がある。
?チャイナネット? 2010年2月22日