オバマ米大統領は現地時間8月31日夜、ホワイトハウスの大統領執務室「オーバル?オフィス」で、米軍のイラクでの「戦闘任務の終結」を正式に発表した。米軍は去ったが、アラブメディアはここ數日、戦爭がイラクの人々にどのような傷跡を殘したのかを問いただし続けている。
「イラク戦爭の意義とは何だったのか?」----。アラブメディアはこう指摘する。米國とその同盟國は、フセイン獨裁政権を倒し、イラクの人々に自由をもたらしたと自慢し続けている。フセインは確かに失腳した。だが戦爭によって少なくとも市民10萬人が死亡し、20萬人が負傷し、200萬人が住む家をなくした。中産階級は完全に消失し、教育?醫療システム、水道?電力などのインフラ施設はほぼ壊滅した。イラクは世界第2の石油埋蔵量を誇るのに、気溫がしばしば摂氏50度にも達する夏に、人々は1日わずか4時間しか電力を供給されないのだ!
「イラクを解放したのか、それともイラクを破壊したのか?」----。アラブメディアはこう問いただす。「解放」とはまさか、イラクを世界で最も孤児や未亡人の多い國にすることを指すのか?。「解放」とはまさか、イラクを世界で最も人権狀況の劣る國の1つにすることを指すのか?「解放」とはまさか、イラクから科學者、思想家、醫者を奪うことを指すのか?「解放」とはまさか、高い失業率、頻繁な斷水や停電を指すのか?米國人は自らが適切だと思った時期にこの混亂した國を脫し、後にすることができるが、イラクの人々にとってここはたった1つのふるさとなのだ。
「人民網日本語版」2010年9月2日