米國のエコノミストらは、米國がすでに「中産階級の危機(jī)」に陥っていることを表明している。中國では今のところ「中産階級の危機(jī)」を明言する者はいないが、実際には中國もそれに陥っているのである。その原因の一つとして、中國では、理想とする中産階級の割合にまで拡大できておらず、つぼ型(中間所得層がボリュームゾーンにあること)の社會からはまだ大きく隔たっていることである。中國は貧富の格差が著しく、日本、米國などの國における中産階級の人口割合と比べたとき、中國には「中産階級」自體が、はなから存在しないのだ、ということに気づかされる。
もう一つの原因として、中國のいわゆる「中産階級」は非常に脆弱で、安定していない層であることが挙げられる。中産階級の人の中には、さまざまな経済的理由により貧困層に滑り落ちることがいつでも起こり得る。なぜなら中國には就業(yè)を保障するシステムや、生活保護(hù)制度が整っていないからである。「奴隷」という言葉で形容される「中産階級」の人々らは、さまざまな理由により、焦りや不安を抱えている。つまり中産階級の人々は、経済的にも暮らしの上でも脆弱であるばかりでなく、精神的にも脆弱であることがあらわれている。
日本では、公平な給與制度、合理的な雇用制度、整った保障システムなどにより中産階級を拡大してきた。米國は減稅計畫を以って中~低所得者層向けの支援を行っている。それに対し中國はあまりにも遅れている。中~低所得者層向けの減稅計畫や補(bǔ)助政策がないばかりでなく、中産階級の拡大を促進(jìn)する長期的な計畫もない。中國の「中産階級の危機(jī)」はあなどってはならないのだ!
?中國網(wǎng)日本語版(チャイナネット)? 2010年9月15日