周南氏は香港返還の歴史の証人だ。當時交渉で中國政府代表団の団長を務めた周氏は英側のエバンス代表と紆余曲折ある複雑な駆け引きを重ねた。その機知とユーモアに富む言葉に人々は信服した。周氏が香港総商會で演説した際、會場から「香港人は『中國人民解放軍』という名稱にいくらか抵抗がある。將來の香港駐留部隊の名稱を変えることは可能か?」との質問があった。周氏はにっこり笑うと、すぐさまシェークスピアの戯曲にある臺詞を英語で述べて応じた。訳すとおおよそ「名前そのものに何の意味があるの?バラと私たちが呼ぶものは、たとえ別の名に変えても、やはり甘く香るでしょう」との意味だ。周氏はその機敏さとユーモアで、會場の喝采を浴びた。
----『中國外交官のユーモア』(呂迎春、2010年6月)より
「人民網日本語版」2011年2月10日