日本の隔週誌SAPIO(サピオ)は 5月25日號で、「2049年『月面軍事基地』建設で宇宙の米中軍事力は逆転する」という文章を発表した。內容は次の通り。
中國は03年と07年に有人宇宙船の打ち上げと衛星攻撃兵器(ASAT)実験に成功させ、想像を絶するスピードで航空宇宙分野に進出している。米専門家は中國の宇宙航空および軍事技術開発への警戒を呼びかけている。
◆宇宙技術を利用した軍事的意図
03年10月に有人宇宙船「神舟5號」の打ち上げに成功した中國は、米國とソ連に続き、有人宇宙飛行に成功した國となった。さらに獨自に開発した衛星測位システム「北斗」、偵察衛星、資源探査衛星、環境観測衛星など様々な人工衛星の打ち上げにも成功している。こうしたことから中國が宇宙を拠點とする武器開発を積極的に推進していると判斷できる。
◆衛星攻撃兵器のねらいは「米國阻止」
1991年の灣岸戦爭、03年のイラク戦爭で、米軍は宇宙技術を利用して驚くべき成果をあげた。そして中國軍はいかに衛星情報を有効利用するか米軍の作戦から學んだ。以降、中國は「ハイテク條件下の地域戦」から「情報化條件下の局部戦」へと戦略調整した。
中國が07年1月に行った衛星攻撃兵器実験の目的は明らかに米國を阻止することにあると米専門家はみる。「この実験の意図は、米中両國で軍事衝突があった際、中國が米國の衛星を妨害或いは損傷するだけでなく、相手の衛星を完全に破壊する能力を備えていると証明することにある。2010年、中國は衛星攻撃能力を証明する別の実験を行ったが、実験技術自體もさらに高まっていた」。
◆月の軍事利用が長期目標
同専門家はさらに、中國は2020年までに有人宇宙船を月に打ち上げ、2049年までに月に軍事機能を持つ基地を建設する計畫だと強調する。
中國北方工業公司が最近、月面資源を調査する研究所の設立を発表したが、これについてこの専門家は、「銃砲や戦車を製造する北方工業が、今度は月面資源の研究と月面移動車の開発に乗り出した。中國は月面に軍事基地を建設しようとしている」と話す。言葉を換えると、中國の宇宙戦略の長期目標は、月を軍事利用することにあるといえる。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2011年5月19日