■中國の成功経験は世界にとって巨大な貢獻
黃氏は「長年の努力と実踐を通じて、中國は自國の食糧安保を達成し、農村の貧困を削減する過程で、豊富な経験や技術を蓄積した。食糧安保における中國の成功経験は世界の飢餓問題の解決に対する重要な貢獻だ。かつてWFPは最も必要とする人々に食糧を屆ける食品援助のみに専念していた。だが2008年以降はこの原則を堅持しつつも、5大戦略目標の発表に伴い、その趣旨に重大な変化が生じた。WFPは飢餓問題への対応?解決策を各々の國が身につけることを支援するようになった」と説明する。
この重大な転換は、中國が対外援助において長年堅持してきた信條と軌を一にする。つまり、他國との協力を通じて自らの発展を実現する。同時に、各國政府?農民の発展能力の向上も重視するというものだ。黃氏は飢餓問題の解決における中國の成功は、自國の発展に適した方法を見出したことによると指摘する。農業投資におけるアフリカと中國の格差は大きい。これは中國が成功した一方で、アフリカがまだ空腹を満たすために「奮闘」している理由でもある。
黃氏は「WFPは今後、中國との協力を強化する。まず、中國の発展モデルを學びたい國々とパートナーシップを発展させる。次に、中國をWFPの調達センターにすべく努力する。最後に、民政當局との協力を基礎に、農村発展、學校給食、災害救済に力を注ぎ、內的な解決手段を提供する」と説明する。
■中國は世界の貧困撲滅に盡力
黃氏は、中國はすでにWFPの主要な協力パートナーの1つになっていると指摘する。年度拠出金以外にも中國は緊急対応資金を設け、インド洋大津波、ハイチ地震、そして今年の「アフリカの角」の干害など甚大な自然災害に対して、WFPを通じて速やかに支援を提供している。中國政府の日増しに深刻化するアフリカの角の飢饉への迅速な対応、エチオピア、ケニア、ジブチ、ウガンダへの援助によって、數十萬人の命が救われた。現在中國政府はソマリアでのWFPの災害救助活動に1億元を拠出している。
中國は國力の高まりに伴い、國際社會における役割も重要性を増している。中國は世界の貧困撲滅への影響力をたゆまず強化し、國際的取り組みへの參與を深めている。2008年の國連ミレニアム開発目標ハイレベル會議で溫家寶首相は各國に、WFPへの拠出金額を今後5年で倍増するよう呼びかけた。
中國はロシア、ブラジル、南アフリカ、インドといった新興市場國と共に、世界の貧困撲滅への取り組みの提唱者となっている。こうした國々はいずれもかつての被食糧援助國で、現在は世界の食糧支援の新戦力となっている。こうした國々は自らの食糧安保問題の解決策を見いだせるよう他國を支援している。資金援助もあれば、食糧援助もある。
黃氏は「人と人は平等だ。世界中のどの國の子どもも飢餓に脅かされるべきではない。世界の飢餓問題の解決において、中國はWFPの強力な支持者だ」と語る。
「人民網日本語版」2011年9月21日