オバマ米大統(tǒng)領(lǐng)は24日の一般教書演説で中國に5回言及し、「競爭相手(中國)がルールに従わないのであれば、手をこまねいて傍観はしない。われわれが取り上げた中國の貿(mào)易問題は前政権のほぼ2倍に上る」と特に強(qiáng)調(diào)した。これには「ルール」カードを切り、いわゆる「ルール」によって中國を拘束するという言外の意味が込められている。(文:阮宗沢「國際問題研究」編集長。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
オバマ大統(tǒng)領(lǐng)は18日、タイム誌とのインタビューで、この點をより率直に述べた。「米國はアジア太平洋地域の平和、安全、経済繁栄を守る重要な原則は、誰もがゲームのルールに従い、國際準(zhǔn)則を遵守することだと考えている」「海上問題であれ経済?貿(mào)易問題であれ、中國がほしいままに振る舞うことは許されない。ルールの前では『誰もが平等』だ」「米中間の摩擦や衝突は『中國側(cè)に原因がある』。中國は自國を発展途上國または貧困國と位置づけ、自國に有利な重商主義政策を推し進(jìn)める一方で、米國、歐州その他の大國に適用されるルールは守らなくて良いと考えているからだ」??。
こうした発言は米國が「ルール」を中國に対処する新たな道具と見なし、これを「戦略の中心の東へのシフト」を推し進(jìn)める新たな取っ掛かりとして、自國の利益に沿ったゲームのルールを制定し、「米國の太平洋の世紀(jì)」を築こうとしていることを十分に物語るものだ。
では、米國のいわゆる「ルール」とは一體何のためにあるのか?
海上安全保障分野では、米國はいわゆる「航行の自由」を理由に掲げ、一部の國と中國との領(lǐng)土紛爭も利用して、南中國海問題に介入しようとしている。米國は他國に國際海洋法のルールを遵守するよう要求しておきながら、自國は國連海洋法條約に調(diào)印していないのだ。
経済?貿(mào)易分野では、アジア太平洋地域の現(xiàn)行體制を改造、利用して、この地域で主導(dǎo)的地位を確立しようとしている。最近強(qiáng)力に推し進(jìn)めている「環(huán)太平洋戦略的経済連攜協(xié)定(TPP)」がその一例だ。米國はこれを「質(zhì)の高い、拘束力ある」経済?貿(mào)易枠組みに改造し、「次世代」の自由貿(mào)易の模範(fàn)を築くとしている。「參加希望國は知的財産権、労働力、國有企業(yè)を含め、同様の高い基準(zhǔn)に従わなければならない」とのことだが、その本質(zhì)は新たなルールの制定だ。