資料寫真:米軍事基地の移設を求める日本國民
◆依然として低くない普天間の価値
一本のロープにいた2匹のアリがなぜ今ロープを切って飛ぼうとしているのかと疑問を投げかけるメディアもある。
日本のメディアは、米國の行動は節約のためと指摘する。この説はもっともだが、根本的な目的ではない。米軍の計畫は注意を移すためだが、このまま居座るのが目的だ。冷戦時代、普天間基地はアジア大陸の第一列島線の重要な位置を占め、ある意味、米國の臺灣海峽情勢、朝鮮半島情勢への影響、ソ連の東アジアにおける拡張阻止に重要な役割を果たしていた。
世界的な軍事情勢の変化にともない、普天間の軍事的価値は下がったものの、米軍がずうずうしく居座っているのをみると、米國の內心の価値は依然として低くないことがわかる。
◆野田首相が問題をうまく処理できるか
普天間移設問題は鳩山由紀夫元首相の辭任につながった。野田首相が7日、この問題をうまく解決する努力をすると態度を示したのは、この問題の重要性を熟知しているからだ。
普天間問題がこれだけ長引いているのは、民主黨の中心となる政治姿勢と政治理念に觸れているからだ。外交上、日米関係を重視する一方、內政上は民生を重視しなければならない。普天間はこの2つの問題に関係している。
米國側は撤退した後、日本に使える基地がなくなることを心配している。一方日本側は米軍が撤退しなければ、民意が納得しないことを懸念している。普天間問題に殘っている懸案は、(1)沖縄県が普天間飛行場の県內移設に反対する立場を変えないこと (2)米側は計畫を変更したが、従來の計畫通り沖縄南部の基地6カ所を返還してくれるか――。さらに、日本政府が沖縄を説得する理由の一つに、飛行場移設が早く実現すれば沖縄の負擔を軽減できるというのがあった。今ではグアム移転計畫は飛行場移設と切り離され、日本政府の説得の理由が減ることとなった。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2012年2月9日