中國人民政治協商會議第11期第5回會議に參加するため、代表委員らが北京に到著した。北京市內はどんよりとしている。午前10時、北京市環境保護観測センターはサイトで、西二環路に位置する車公荘の観測ポイントにおける1時間當たりの『PM2.5』濃度は1立方メートル當たり163マイクログラムであること発表した。
「PM2.5」は近年、広く知られるようになった直徑2.5マイクロメートル以下の粒子で肺の深部まで到達する有害物質である。両會(人民代表大會と政治協商會議)に出席する代表委員や民主諸黨派も大いに注目しており、様々な意見や対策が論じられている。
「PM2.5観測データのこまめな発表は、外出する市民への指導にとても役立つ」
2月29日、國務院常務會議の大気汚染総合対策の重要任務として、大気汚染の基準を見直し、新しく「環境空気品質標準」を発表、PM2.5の観測を國家基準として國際的な基準との連動を図ることを明らかにした。
政協第11期第5回會議に參加する全國政協委員?環境保護部の呉暁青副部長は、「PM2.5観測データをこまめに発表することは、外出する市民への指導に大いに役立つ。空気の質に応じて、適した防護策を行なうことで、被害を軽減する事ができる」と述べ、「新しい空気質量標準が発表され、それに伴う新たなAQI評価方法は國際的な基準とも連動しており、どのように個人個人で対策をすればよいかが明らかになる」との意見を示している。
「十一五」期間中、中國の石炭消費量は22億トンから33億トンに増加し、2011年には35億トンにまで増加した。ここ數年、鋼鉄やコンクリートなどの高汚染?高エネルギー消費の生産能力は30%以上増加している。加えて、2011年の全國自動車保有臺數は1800萬臺増加した。
「我々はあまりにも多くのものを燃やしている」全國政協委員の黃維義氏は、「このような燃焼では膨大な排出を出すに決まっている。我々は直ちに対策を採らなければいけない。このままでは、私たちの肺は『掃除機』になってしまう」と述べている。
「人々はPM2.5の基準と観測に注目しているが、実際にはPM2.5の観測は第1歩にすぎないのだ。観測よりも重要なのはPM2.5の排出量をコントロールし、全面的な整備を行なうことである」と全人代環境?資源保護委員會の汪紀戒副主任は指摘する。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月2日