中國とロシア、中央アジア4カ國でつくる上海協力機構(SCO)のイマナリエフ事務総長はこのほど、記者の取材に応じた際、まもなく北京で開かれるSCO首脳會議を「新たな10年のスタート」と位置付け、議長國として準備作業を進めている中國の働きについて「問題解決につながる重要な提案を行っている」と稱賛した。中國共産黨の機関紙、人民日報が3日付で伝えた。
イマナリエフ事務総長は今回の首脳會議について、「安全保障分野の協力のあり方を深く議論し、加盟各國が共に関心を寄せる國際問題について意見交換を行うほか、経済や文化などの分野の協力も非常に重視している」と説明。新たな10年のスタートとなる年に中國が議長國を務めることになった今回の會議では、SCOの今後を左右する「中期発展戦略計畫」が承認される見通しといい、「SCOの発展に新たな活力を注ぐ」と同計畫が持つ重要性を指摘した。
創設以來の発展の歩みについても觸れ、「安保分野の協力で実りの多い成果を挙げ、域內の新たな脅威や課題への対処を目指す一連の協力メカニズムがすでに動き出している。加盟國がSCOの枠組みのもと適切な措置を講じ、『テロリズム、民族分裂主義、宗教過激主義の取り締まりに関する上海條約』の具體化に取り組んでいる。同時に地域テロ対策機構が中心となり、狙いを絞った総合的テロ対策に関する文書も取りまとめた」と紹介。安全保障に向けたこうした取り組みは多くの國を引き付けており、「オブザーバーや対話パートナーだけでなく、ほかの多くの國も參加を希望している」と成果をアピールし、「全世界に脅威をもたらすテロリズムへの対応は解決が急がれる喫緊の課題となっている」との認識を示した。
「人民網日本語版」2012年6月5日