中國とロシアの共同聲明調印は、中ロ関係が新たな段階に高まったことを示す。両國関係の高まりは雙方の主観的な願望であるだけでなく、客観的には米國の外交政策における判斷ミスがもたらしたものである。?広州日報?が伝えた。
米國と西側諸國が債務危機に陥り、中ロが臺頭、回復する中でも、米國は調整を行わず、そればかりか東西2方面で中ロそれぞれの戦略スペースを縮小させる動きを強めた。西では、米國と北大西洋條約機構(NATO)はロシアの戦略スペースを縮小させ、東では日米などの同盟國がアジア太平洋地域で中ロのスペース拡張を抑えている。ともに戦略的苦境に追い込まれた中ロは迅速に接近せざるを得ない。
米國の中ロに対する「包囲?封鎖」は、逆に米國の「獨占狀態」を徐々に崩し、新構造を形成している。米國とその同盟國は自身の「傲慢さ」と「偏見」の代償を払うことになるだろう。1970年代以降に続き、世界には中米ロによる新版の「三國」が再び現れ、中米ロ3國が互いにけん制し、相対的に安定した新構造ができるとみられる。
冷戦時を振り返ると、中ロソの間には「大三角形」の関係があり、中國は常に世界の戦略力の均衡を維持するため、弱者が強者に対抗するというバランスの調整役を擔ってきた。ところが現在の新版「三國」の狀況は大きく異なり、米ロの対抗は世界的なものでなく、多くの大國の矛盾の一つに過ぎない。中國が一方から別の一方への対抗に加わりたくても、それが2者から1者への対抗という狀況を形成するとは限らない。