11日付シンガポール華字紙『聯合早報』の記事によると、CNNは7日の記事で、米國の同盟國であるシンガポールが中國を念頭に、米國の先進的なF-35戦闘機を発注したと報じた。ところがシンガポール國防省は聲明文の中で、戦闘機購入は特定の國を念頭に置かず、かつシンガポールも米國の同盟國ではないと指摘した。
シンガポール國防省は10日に発表した最新の聲明文の中で、F-35を購入するのは自國の國防水準を高めるためであり、特定の國を念頭に置かず、他國の戦略に協力するつもりもないと表明した。シンガポール國防省はさらに、CNNがシンガポールを米國の同盟國と稱したが、これは「間違い」だと表明した。その他のF-35を購入するアジア諸國と異なり、シンガポールは米國と同盟関係を結んでいない。
11日付シンガポール紙『ザ?ストレーツ?タイムズ』によると、シンガポール國防省はさらに、同國の國防政策は「包括的な地域安全枠組み」の上に構築されると強調した。中國、米國、インド、日本、NZ、韓國などを含む「拡大ASEAN國防相會議(ADMMプラス)」はその典型的な例だ。
CNNは記事の中で、シンガポール國防省は米國からF-35戦闘機を12機購入すると発表し、2030年に交付される見通しと伝えた。米議會がこの計畫を認めれば、シンガポールは先進的なF-35戦闘機を持つアジア4番目の米國の同盟國になるという。しかしCNNの記事はそこから主観的な憶測を開始し、シンガポールのF-35の購入目的は、米國と共に中國に対抗することだとした。同記事はさらに米軍情報部門筋の「専門家」の話として、中國の南中國海における「野心」により、シンガポールは対策を講じざるを得なくなったとした。CNNはまた、シンガポールは中國との関係に影響を及ぼしたくないため、F-35の購入で非常に低姿勢になり、標的が中國であると明言していないと伝えた。しかしCNNは、シンガポールのF-35購入はすでに十分に強いシグナルであり、中國に懸念を抱かせると報じた。
環球時報の9日付の記事は、中國軍事専門家の発言を引用し、CNNの記事を否定していた。軍事専門家によると、シンガポールが米國の軍機と裝備品を購入するのは至って正常なことだ。これまでも購入していたからだ。むしろCNNによる「中國へのシグナル」という説は荒唐無稽だ。
中國側の専門家はさらに、シンガポール周辺のマレーシアとインドネシアが最新の軍機に交換したことから、シンガポールも遅かれ早かれ老朽化した米國製の軍機を交換することになると指摘した。シンガポール國防省のCNNへの批判はより直接的であるが、11日にシンガポール側の否定を報じる、もしくは引用する米國メディアは極めて少なかった。
?中國網日本語版(チャイナネット)? 2019年3月12日