習近平國家主席は、「今、世界はこの100年間にかつてないほど大きく変動している」と繰り返し指摘している。この重大な論斷は、人類の歴史プロセスと國際構造の変化に著目しており、國際秩序の時代的意義を守り、健全化することについて深く考えるよう人々に促している。新型コロナウイルス感染拡大が世界にもたらした衝撃は、日増しに大変動としての特徴を見せるようになってきている。このような時にこそ、人々は國際秩序の今後の行く末についての問題を解くための正しい鍵を探し出す必要がある。(人民日報コラム「和音」掲載)
國際秩序は動態的なものであり、全體的な方向としては人類共通の利益を守り、人類共通のふるさとを守るうえで役立つものでなければならない?,F行の國際秩序は第2次世界大戦後に作られたもので、國連を核心とした多國間主義の國際秩序であり、世界の平和と安定を守り、各國の共同発展を促進する基盤となっている。全體としては平和、発展、協力、ウインウインという時代の潮流と合致しており、國際社會が共に大切にし、守っていく価値がある。
國連の創設は世界に希望をもたらした。1948年に創設された世界保健機関(WHO)は衛生事業を擔う國連専門機関で、その創設目的は、世界の衛生健康ガバナンスを整備し、世界各國が公衆衛生上の緊急事態に対応できるようサポートすることにある。新型コロナウイルス感染が拡大して以來、WHOは積極的に自身の職責を果たし、國際防疫協力推進のために積極的な指導的役割を発揮し、國際社會から広く評価され、大いに稱賛された。國際通貨基金(IMF)や世界銀行などの國際機関も、感染癥拡大による経済的影響の調整?対応に全力で取り組んでいる。
ここで考えるべきは、感染の爆発的拡大は一國主義と保護主義が臺頭し、しかも現行の國際秩序が大きく揺らいでいる時に起こり、それによって國際秩序を揺るがす行為の危険性がいっそう露わになった點だ。新型コロナウイルスの感染拡大によって、人類は運命を共にしており、人類運命共同體を構築することこそが正しい道であり、団結?協力することこそが最も有力な兵器であり、団結で食い違いに取って代わり、理性で偏見をなくして初めて感染癥と闘うことができる強い力を結集できるということを、各國はいっそうはっきりと認識するようになった。
連日、歐州における第2次世界大戦終結75周年を記念する活動が各地で行われている。歴史に対する反省と、現実に対する深い思考は、人類に対して責任を持つことを出発點としなければならない?!钢袊膝恁伐ⅳ裙菠?、第2次世界大戦の勝利という成果と國際的な公平性と正義をしっかりと守り、多國間主義を支持?実行し、終始世界平和の建設者であり、世界発展の貢獻者であり、國際秩序の擁護者であり続ける」という習主席の力強い言葉には、中國の態度と立場がはっきりと表れている。G20首脳による新型コロナウイルス対応特別會議で中國が提起した、「新型コロナウイルス感染予防?抑制をめぐる世界規模の闘いに打ち勝ち、國際的な共同対策を効果的に展開し、國際機関の役割発揮を積極的に支持し、國際的マクロ経済政策協調を強化する」という內容には、中國が一貫して積極的に現行の國際秩序を守り、改革と完善によって國際秩序とグローバルガバナンス體系をより公正で合理な方向へ変えて行こうと主張する深遠な思考が體現されている。中國がWHOの取り組みを積極的に支援し、感染癥対策をめぐる國際協力を積極的に推進していることは、まさに人類運命共同體構築という歴史的な責任感の表れだ。
今年は國連創設75周年に當たり、國際秩序は改善と健全化の契機を迎えている。國連の75年の歴史、特に新型コロナウイルス感染拡大という大きな試練は、「公正で健全な國際秩序の下で初めて、真に実効性のある國際協力が可能となり、人類と重大な伝染病との闘いに協力して勝利して初めて、人類の歴史をより明るく素晴らしい未來へと導いていくことができる」という気付きを人々に與えている。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年5月11日