lbxysyl.com |16. 11. 2023 |
【中米首脳會談】習主席、中米関係と世界の平和?発展で中國の立場を表明
現地時間11月15日、習近平國家主席は米サンフランシスコのファイロリでバイデン大統領と首脳會談を行った。両首脳は中米関係の戦略性、全體性、方向性に関わる問題および世界の平和と発展に関わる重要な問題について、率直かつ踏み込んだ意見交換を行った。
習主席は席上、「世界はいま、100年に一度の大変局の真っただ中にあり、中米には二つの選択肢がある。一つは団結と協力を強化し、手を取り合ってグローバルな挑戦に対応し、世界の安全保障と繁栄を促すこと。もう一つはゼロサム思考を受け入れて陣営の対立をあおり、世界を混亂と分裂に向かわせることだ。二つの選択肢は二つの方向を表しており、人類の行く末と地球の未來がかかっている。世界で最も重要な二國間関係として、中米関係はこの大きな背景の下で考え、ビジョンを作らなければならない。中米は付き合わないわけにはいかず、相手を変えようとするのは非現実的で、衝突と対抗がもたらす結果には誰も耐えられない。大國間の競爭によって、中米や世界が直面する問題が解決することはない。この地球は中米両國を受け入れることができる。中米それぞれの成功はお互いにとってのチャンスだ」と述べた。
習主席はまた、中國式現代化の本質的な特徴と內包する意義、中國の発展の見通しと戦略的意図について深く説明した。習主席は「中國の発展には獨自の論理と法則があり、中國は中國式現代化によって中華民族の偉大なる復興を全面的に推し進めている。中國は植民地の略奪という古い道を歩まず、國が強くなろうとも覇権主義の歪んだ道を歩まず、イデオロギーの輸出を行わず、いかなる國ともイデオロギー的対立をしない。中國は米國を追い越したり、取って代わったりすることを計畫していない。米國もまた、中國を締め付けたり抑制したりする考えを持つべきではない」と指摘した。
さらに、「相互尊重、平和共存、協力?ウィンウィンは50年來の中米関係のプロセスから抽出された経験であると同時に、歴史上の大國の衝突がもたらした啓示であり、中米が共に努力する方向性であるべきだ。雙方が相互尊重、平和共存、協力?ウィンウィンさえ堅持すれば、意見の相違を乗り越え、二つの大國が正しく付き合う道を見つけることができる。昨年、バリ島での會談で、米國側は中國の體制変更を求めず、『新冷戦』を求めず、同盟関係の強化による中國への反対を求めず、『臺灣獨立』を支持せず、中國と衝突するつもりはないと表明した。今回のサンフランシスコ會合で、中米は新たなビジョンを持ち、中米関係の5本の柱を築くために共に努力すべきだ」と提案した。
習主席が「5本の柱」として提案した內容は、以下の五つである。
第一に、正しい認識を共に確立すること。中國は常に安定した健全で持続可能な中米関係の構築に盡力している。同時に、中國には守らなければならない利益、守らなければならない原則、守らなければならない一線がある。両國がパートナーとなり、互いに尊重し合い、平和的に共存することを希望する。
第二に、意見の相違を共に効果的に管理?コントロールすること。食い違いを両國の間に橫たわる溝にするのではなく、歩み寄る橋をかける方法を考えなければならない。雙方は互いに相手の原則的な一線を理解し、無茶をせず、事件を作らず、境界を超えず、意思疎通や対話、協議をより多く行い、意見の相違やアクシデントには冷靜に対処しなければならない。
第三に、互恵協力を共に推進すること。中米には経済と貿易、農業などの伝統的な分野だけでなく、気候変動やAI(人工知能)などの新興分野も含め、多くの分野で広範な共通利益が存在している。雙方は外交、経済、金融、ビジネス、農業などの分野で交流のメカニズムをしっかりと回復し、またはメカニズムを確立して、麻薬取り締まり、司法?法執行、AI、科學技術などの分野で協力を展開しなければならない。
第四に、大國としての責任を共に擔うこと。人類社會が直面するトラブルの解決には大國の協力が欠かせない。中米は模範となり、國際?地域問題での協調と協力を強化し、より多くの公共財を世界に提供すべきだ。雙方が提起したイニシアチブは互いに開放的でなければならず、また、協調したり接続したりして、力を合わせていくことができる。
第五に、人的?文化的交流を共に促進すること。両國の直行便を増やし、観光協力を促進し、地方往來を拡大し、教育分野の協力を強化し、両國の人々の往來と意思疎通を奨勵?支援しなければならない。
會談で習主席は、臺灣問題における原則的立場を詳しく説明し、「臺灣問題は終始、中米関係の中で最も重要でデリケートな問題である。中國は米國側がバリ島會談で行った積極的な態度表明を重視している。米國側は『臺灣獨立』を支持しないという姿勢を具體的な行動に示し、臺灣を武裝することをやめ、中國の平和的統一を支持すべきである。中國は最終的に統一される。必ず統一されなければならない」と強調した。
習主席はまた、「米國側は輸出管理、投資に対する審査、一方的な制裁などの面において、中國を標的にした措置を取り続けており、中國の正當な利益を著しく損なっている」と指摘した上で、「中國の技術を圧迫することは、中國の質の高い発展を抑制し、中國人民の発展の権利を奪うことにつながる。中國の発展と臺頭には內生的な原理があり、外部の力では阻むことができない」とし、中國側の懸念を厳粛に受け止め、行動を起こして、一方的な制裁を撤廃し、中國企業に公平で公正な、差別の無い環境を提供するよう米國側に求めた。
両首脳は、雙方の作業部會がバリ島會談以降、中米関係の指導的原則を討議?確立するために払ってきた努力を認め、相互尊重、平和共存、意思疎通を保ち、衝突を防止し、「國連憲章」を厳守し、共通の利益がある分野において協力を展開し、責任を持って二國間関係における競爭の要素をコントロールしていくことで合意した。また、雙方の作業部會が引き続きこの問題について議論することを歓迎すると示した。
両首脳はさらに、AIをめぐる政府間対話の構築を含む中米各分野の対話と協力を推進?強化することや、中米麻薬取締協力ワーキンググループを設立し、違法薬物の取り締まりをめぐる協力を展開すること、平等と尊重に基づく軍のハイレベルの意思疎通、中米國防部業務會合、中米海上軍事安全協議メカニズム會議を再開し、中米両軍戦區司令官の電話會談を展開すること、來年の早い時期にさらに大幅な増便を行うこと、教育、留學生、若者、文化、スポーツ、ビジネス界の交流を拡大することなどで一致した。
また、気候変動対策については、両首脳はこれからの重要な10年間に中米が共同で気候危機に対応する努力を加速することの重要性を再確認し、両國の気候変動擔當特使がこのほど行った積極的な議論に歓迎の意を示した。その具體的行動には、2020年代の國內排出削減行動、ドバイで開幕する第28回國連気候変動枠組み條約締約國會議(COP28)の成功を共同で推進すること、中米の「21世紀20年代気候行動強化作業部會」を立ち上げて具體的な気候変動対策を加速させることが含まれている。
「中國國際放送局日本語」より 2023年11月16日