lbxysyl.com |27. 09. 2022 |
日本人が見た中國の津々浦々⑧草の根獻血運動體験記
文=小林正弘 Genuineways.Incブランド保護顧問
寫真=楠本路子
「今度の9月18日は週末なんです。一緒に獻血に行きませんか?」北京在住の楠本路子(くすもと?みちこ)さん(55歳)は一緒に食事していた日本人仲間に話しかけた。9月18日は「九一八事変(満州事変)」が起こった日。中國では國辱の日とされる日だ。話を聞くと、日中関係が緊張化した10年前に、両國の平和と友好を願い、「日本と中國のために何かできることはないか?」と考え抜いた末、この日を獻血日と決めて、毎年欠かさず周りの友人と一緒に「草の根獻血運動」を続けてきたのだ。
今までは周囲の友人とひっそり行ってきた草の根獻血。日中國交正常化50周年の今年は勇気を持ってより多くの日本人に呼びかけようと思い立ち、ポスターも作成した。そこには「最近の日中関係の緊張をこれ以上悪化させては絶対にいけない」との強い思いがあった。
そんな楠本さんの思いに感動し、9?18獻血に私も含め7名の日本人が集まった。朝陽公園の南門に常時停車している獻血車のスタッフは「なんで今日はこんなに日本人が多いんだろう」と不思議そうだった。周囲にいた中國人からは「これは何の活動ですか?」と聞かれ、趣旨を話すと、それ以上は何も言わず、見守ってくれた。
獻血後、楠本さんの10年間の獻血証を各自が手に持ち寫真を撮った。それぞれに刻印された9月18日の日付から楠本さんの平和と友好への深き思いと一歩踏み出す勇気が伝わってきた。
?中國網日本語版(チャイナネット)?2022年9月27日