動向その3:エネルギー消費量は世界一となり、國內のエネルギー生産高と需要の差が拡大、エネルギー輸入量が総消費量に占める割合は上昇する
今後10年、中國は米國を超える世界一のエネルギー消費國となるが、1人當たりの消費量は日本や西ヨーロッパ諸國の半分しかなく、米國の3分の1にも及ばず、世界の平均水準に相當する。中國のエネルギー生産高と需要の差は広がり、エネルギー輸入量が総消費量に占める割合は現在の3%から2020年には20%に達する見通し。
世界では中國に一層の排出削減義務を引き受けることを要求する聲が高まっているため、中國のエネルギー政策は巨大な圧力に直面することになる。民衆の環境保全に対する意識も大きく向上するだろう。中國はエネルギー構造をクリーンエネルギーに転換し、経済構造を低炭素経済に転換する方向で進めていく方針。
近年、中國の省エネ?排出削減政策が強化され、エネルギー消費弾性係數は2004年の1.6から徐々に低下し、2008年には0.44まで低下した。これは発展途上國と新経済體では非常に珍しい。発展途上國にとっては非常に低いといえるこのエネルギー消費弾性係數を維持でき、今後10年の中國のGDP成長率が平均8%となれば、エネルギー消費量は年平均で4%増加し、2020年の中國のエネルギー消費量は45億トン標準石炭を上回ることになる。これは原油32億バレルに相當し、米國、英國、フランス、ドイツ、イタリアの合計に近い。
國內のエネルギー増産では需要の増加に対応できないため、中國のエネルギーの対外依存度はより上昇し、2020年には中國のエネルギー需要の20%弱が輸入に頼ることになる。2020年、中國のエネルギー輸入量は8億トン標準石炭に達する見込み。これは原油5.6億バレルに相當し、世界のエネルギー輸出量の5分の1を占める。
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