海外からの「iPad」持ち込みに1000元の関稅が課される規定が大きな話題になったが、それに関連してまた新しい話題が浮上している。中國のiPadはどうして他の國や地域より高いのか?「世界の工場」といわれる中國でどうして安いモノが買えないのか?國內の消費者はどうして海外で買い物をしたがるのか?実は、iPadの多くは國內で生産されている。というのも深センの富士康科技(フォックスコン)はiPadの重要な生産基地だからだ。南方日報が伝えた。
◇生産地で低価格の「Made in China」が買えない
以前は海外で「Made in China」の品物を買って帰ると笑い話になったものだが、ここ數年、アパレルから電子機器にいたるまで大小問わず、わざわざ海外に出かけて「Made in China」をごっそり買って帰る中國人が増えている。內需拡大が叫ばれるなか、多くの中國人が外需拡大に躍起になっている。どうしてか?理由はいたって簡単で、次のデータを見れば一目瞭然だ。
ナイキやアディダスの中國製シューズが國內のデパートでは大バーゲンでも500元、正規価格であれば7、800元から千元はする。ところがまったく同じシューズが米國のデパートでは3、40ドル(約300元)で買える。
國內で販売価格3萬元のArmaniの背広は、米國では1000ドル(約7000元)。電子製品を例に挙げると、深センで組み立てられたiPad(16GのWIFI)は米國で499ドル(約3300元)、香港で3888香港ドル(約3300元)であるのに対し、米國で発売1年後にようやく中國大陸部に上陸したにもかかわらず販売価格は3988元。
さらに國內外の収入格差を考えると、その価格差はさらに広がる。國際通貨基金(IMF)が今年4月に発表した統計によると、09年の中國の1人當たりGDPは3678ドル、世界100位だったのに対し、米國は中國の13倍の4萬6381ドルで9位だった。つまり、同じiPadの購入にしても、中國人は米國人より2割増で買い、しかも収入は彼らの13分の1しかない!
「人民網日本語版」2010年12月1日