『インド時報』12月6日付け記事。原題「なぜインドが第2位なのか」。
DTTグローバル製造業グループと米競爭力委員會が共同で発表した研究報告によれば、中國の製造業における競爭力は世界トップであるという。これは特に驚くことではない。しかし、インドが韓國を追い越し、製造業第2位となることを予想した人は少ないだろう。
その研究報告によれば、韓國の製造業における競爭力は世界第3位、米國、日本、ドイツ等の先進國も上位にランクインしている。しかし、今後5年間でこれら先進國の競爭力は、中國の「世界の工場」と比べ、やはり衰えを見せると言う。これは今まさにアジアが世界経済をリードしているということに改めて気付かされる現実である。インドもまた中國との違いを再認識しただろう。中國は製造業大國であり、インドはIT産業大國なのである。
インドは科學やエンジニアリング方面の多くの人材だけでなく、優れた英語力を備えた大量の熟練工、更には臨機応変に政策を制定できる行政管理體系を持っている。これらの利點により、インドは製造において世界の中心的存在の一つとなり、すぐに世界の生産供給チェーンに組み込まれるだろう。輸出に依存する中國は內需拡大や人件費の引き上げといった課題を抱えているが、この點でも労働力の大半が若い層でコストもそれほどかからず、また內需リード型のインドにとっては有利な部分といえる。
とはいえ、インドもその「難題」を抱えている。インフラ建設、交通網及び製品の販売ネットワークについては、まだまだ改善が必要だ。更に、土地の買収政策もその足かせとなっている。中國経済が大きく開放に向かっているのに対し、インドでは國內投資や稅収の緩和が進んでいない。また、その未熟な労働改革システムで國家の製造業政策を推し進めようとしている。政府の政策が國內企業に認められるものでない限り、工場數や規模の拡大はありえない。労働力統制がうまく働かない限り、雇い主も製品生産量や品質を高めるのに必要な製造技術に投資はしない。結局のところ、インドの産業はまだまだその技術や管理能力が不足しているのだ。
以上の內容から、インドがその製造競爭力を高めるためには、関連教育や學術及び業務領域において大規模な投資を行うことが必要であるといえる。世界中が、我々インドが中國を追い越せると信じているようだが、果たしてそれは本當に可能なことなのだろうか。
「中國網日本語版(チャイナネット)」2010年12月9日