米國の経済コンサルティング會社、HISグローバルインサイトがこのほど発表した研究レポートによると、中國は2010年、世界の製造業の生産額の19.8%を占めて、世界一の製造業大國となった。今後も、中國の製造業は成長し続けるという。
業界関係者は、地震後、日本は産業の移転を加速させているが、多くが中國製造業の急成長にあやかろうと狙ったものであると指摘した。
中國の稅関総署が発表した2010年中日貿易の分析報告によると、昨年、日本からの機械?電気製品の輸入額は1199億8000萬元、日本からの輸入総額の7割近くを占めた。商務部の姚堅報道官はこれまでに、日本は我が國第三の貿易パートナーかつ第一の輸入市場であり、中國の輸入総額の12.6%を占めていると述べている。また、多くの日系企業が中國で生産や出資を行っており、大地震は両國の貿易と製造業への投資に影響を與えそうである。
日本は中國に対し、主にハイテク製品、電気設備、精密機器などを輸出している。地震により石油化學、電子、自動車部品の供給が激減し、また、交通がストップしたことで、日本の産業は正常に運営することが難しくなった。これにより発生した供給不足は、中國の関連産業に多大な影響を與えた。
業界関係者は、これも日本製造業企業が中國への移転を加速させた要因であるとの見方を示した。