林國本
先般、テレビで上海のディズニーランド?プロジェクトの著工が伝えられていたが、普段、雑學、雑読の生活をしている老ジャーナリストの1人として、これは上海市にとっては大きな収益源となるだろう、と捕らぬタヌキの皮算用を始めていた。完工したあかつきには、全國各地から観光客がワンサと押しかけてくることだろうし、旅行會社が上手にパックツアーを組めば長江デルタ地帯の観光名所、浙江省、福建省の観光スポットもその恩恵にあずかることができ、入園料、宿泊料、衝動買いを含めての観光グッズの売上げ、上海市內遊覧の際のショッピング、とにかく札束がどっと転がり込んでくるに違いない。さらにディズニー関連施設の従業員を含めて、多數の雇用を創出することになる。こんなにおいしい商売はないと思う。
中國は內需、外需の開拓に力を入れており、観光業はエントツのない産業として、坐して札束を稼ぐ商売であるといえばオーバーかも知れないが、しかし、世界には観光業を主な歳入源としている國や地域さえあるのだから、大いに力を入れるべきである。
もちろん、ディズニーランドは世界的なブランドであるので、中國も今から、知的所有権の保護のために手を打っておくことも不可欠である。つまり、ディズニー関連グッズのにせものが出回らないよう手を打っておくことも必要であろう。これは必ず外國の新聞ダネになることだから、ころばぬ先の杖である。
私見ではあるが、中國は少なく言っても三千年の歴史のある國だから、考古學上の発見もたくさんある。われわれのご先祖様はたくさん寶物を地下に殘してくれているのだ。そういうことから、観光業にはまだまだ未開拓のものがある。それを上手に生かさぬ手はないと思う。