労働者の賃金上昇には、以下の2つの原因が考えられる。楽観的な原因は、生産効率が高まり、賃金配分がより公平になったというもので、賃金上昇は國內の消費能力の高まりを示唆しており、喜ばしい兆候だと言える。一方、悲観的な原因は、インフレ圧力により労働者の賃金を上昇せざるを得ないというものだ。賃金上昇のスピードが貨幣価値下落のスピードに追いつかず、最終的には悲慘な未來が待っているという。
モデルチェンジ中の中國製造企業は現在、コスト上昇、環境汚染、製品の価格決定などの難題に直面している。東部沿海地域の製造企業は生き殘りをかけて必死にあがいているが、通貨政策とインフレ圧力は大きな打撃となっている。コストを負擔する側には同情するが、確認もしなければならない。これらの企業にコストを払わせることで、中國経済は本當にモデルチェンジを果たせるのか?これらの企業と民間資金には、どのような素晴らしい前途が待っているのだろうか?
中國人労働者の賃金増加は、世界経済の大きな変化を表している。米國の輸出政策、高額の負債、そして中國國內の消費は市場の注目點になるだろう。そしてインフレは振り切りたくてもできない暗影となるだろう。
「人民網日本語版」2011年6月7日