中國國家海洋局が24日に明らかにしたところによると、同局が福島県東側の西太平洋海域に対して実施した海洋環境放射性物質の2度目となる観測の結果、福島県から東?南東の方角に位置する西太平洋海域は原発の放射能漏れによる深刻な影響を受けていることがわかった。観測海域の海洋生物のサンプルに含まれるストロンチウム90の濃度は、中國沿海部の海洋生物サンプルに含まれる平均濃度の29倍となった。新華網が報じた。
福島原発の放射能漏れによる西太平洋および中國の海洋環境に及ぼす影響を調査するため、中國國家海洋局は2011年6月16日~7月4日、福島県東側の西太平洋海域に対して、海洋環境放射性物質の観測を実施した。
観測結果によると、観測海域の海水からはセシウム137とストロンチウム90が検出された。94%の観測ステーションのサンプルからは、通常では検出されないセシウム134が検出された。71%の観測ステーションから検束されたセシウム137の濃度は、中國の海域の濃度を上回った。うちセシウム137の最高濃度は中國の海域の300倍、ストロンチウム90の最高濃度は中國の海域の100倍となった。観測海域の海水のサンプルからは、ヨード131は検出されなかった。
観測海域のイカの放射性物質検出結果によると、ストロンチウム90の濃度は、中國沿海部のサンプルに含まれる平均濃度の29倍となった。サンプルからはまた、中國沿海部のサンプルからは通常検出されない銀110m、セシウム134も検出された。
中國國家海洋局は、福島県から東?南東の方角に位置する西太平洋海域が放射能漏れによる深刻な影響を受けたことを考慮し、同海域の海産物に対する放射性物質の検査を強化するよう関連部門に提案し、中國國民の安全を確保すると表明した。
「人民網日本語版」2011年8月26日