教訓その3：通貨上昇の輸出大國へのマイナス影響は大きい。

日本を例にとると、あるエコノミストが指摘したように、円高と世界需要の低迷が続けば、日本は今後數年間、貿易赤字が続く可能性が高い。

中國に関しても、2012年に入って、人民元切り上げを求める聲が再度強まってきた。國際通貨基金（IMF）は、「人民元の切り上げペースはこれまでより速まっているが、中國は今後も均衡水準に近づくまで人民元を切り上げる必要がある」と発表。

アメリカのガイトナー財務長官もダボスフォーラムで、「人民元はやや上昇したが、まだ低い水準にある。人民元は米ドルだけでなく、ユーロや日本円に対しても上昇するべきだ」と指摘した。そのほか、世界貿易機関（WTO）のパスカル?ラミ事務局長もダボスフォーラムで、「人民元が過小評価されているのはよく知られているが、その問題も過小評価されている」と述べた。

９％以上の成長率と20％以上の輸出成長率を約10年間維持してきた大國にとって、通貨切り上げ問題は避けては通らない問題である。世界経済の回復が難しくなっているような狀況下ではなおさらだ。中國は人民元切り上げの問題を直視し、人民元レートの形成メカニズムを改善していかなければならない。

「中國網日本語版（チャイナネット）」　2012年2月24日