しかし彼は確かにソニーに変化をもたらした。會社を黒字路線に戻し、失敗を許せる素地を広げたと同時に、ソニーの伝統とソフトウェア文化の両方を理解し継承しえる後任者、平井一夫を招聘したのである。
「ソニーは神話崩壊の危機を迎えるたびに生き返って強さを取り戻す」と出井伸之氏はソニーの魅力を『ソニー神話、五たび潰える』のなかで語っている。この言いようを聞くと、中國の古い伝説に生きる鳳凰が思い起こされる。ただし今日(こんにち)の日本において、炎を浴びて生き返るべきは決してソニーだけではない。
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月2日