國家統計局の馬建堂局長はこのほどオピニオン誌「求是」に発表した文章の中で、昨年のエンゲル係數は都市部世帯が36.3%、農村部世帯が40.4%だったことを明らかにした。都市部は2010年の35.7%から0.6%上昇し、反転上昇の動きをみせた。エンゲル係數は世帯支出における食費の割合を示すもので、ゆとりのある世帯ほどこの割合が低くなる。「新京報」が伝えた。
馬局長は11年の都市部のエンゲル係數は36.3%、農村部は40.4%と発表し、これに先だって同局が発表したデータでは全體として數値が低下する傾向は変わっていないが、低下幅が徐々に縮まっているとされていた。年度ごとの比較では反転上昇の傾向がみられ、08年は07年より目立って上昇し、11年は都市部で10年より上昇した。
エンゲル係數の変化について、中國人民大學経済學院の劉元春副院長は次のような見方を示す。全體的な動きをみると、中國のエンゲル係數は低下している。ここから食費の占める割合が徐々に縮小し、國民の生活水準が向上している様子がうかがえる。年度ごとにみると係數が上昇した年もあるが、これは生活の質の低下を示すのではなく、その年の食品価格の変動により食費が跳ね上がったことを示すに過ぎない。