川下企業の需要が大幅に回復していない狀況の中で、一部の業種に改善の兆しが現れ始めていることへのより合理的な説明としては、米國の量的緩和第3弾(QE3)実施への期待が価格の自律的な反発を促したことが挙げられる。4月に入ってから、石炭、鋼材などの価格は過去最大の大幅下落となり、価格は過去最低の水準に迫っていた。9月から始まった反発が自律反発の動きであることは否定できない。QE3への期待もまた、大口商品の価格上昇を後押ししている。例えばスクリュー?スチールの先物価格の上昇は主に、QE3の実施が発表された翌日の9月14日以降に現れている。
2012年年始からの経済の鈍化傾向は市場の予測を上回っており、第1四半期と第2四半期の経済が底入れするとの予想は間違っていることが証明され、現在の経済の底入れの時期は既に第3四半期まで先延ばしされている。2011年第4四半期、國內総生産(GDP)の前月比成長率(季節調整値)を通年に換算した場合の成長率は、第3四半期の9.5%から大幅低下の7.8%となった。2011年の基數が低水準であることと短期的な在庫補充が発生する可能性があることから、2012年第4四半期、更には2013年第1四半期のGDPの前年同期比成長率が安定して上昇に転じる可能性は高いものの、需要に顕著な回復が見られない狀況の中では、経済の根本的な回復は難しいと見られる。
「中國証券報」より 2012年10月16日