日銀の現段階の物価目標は1%であるが、安倍氏はデフレ脫卻に向けこれを2%に引き上げるよう圧力をかけている。
白川総裁はその後、安倍氏の要求に応じ物価目標を検討しているが、政治家からの要求を日銀がすべて検討するとは限らないと表明した。白川総裁は、物価目標を検討する場合、政策の柔軟性を確保する必要があると強調した。
◆世界的な量的緩和
日銀の他に、米連邦準備理事會も量的緩和(QE)の旗印を高く掲げており、QE3に続きQE4を決定した。歐州中央銀行は國債の無制限購入計畫により、金融政策の新境地を切り開く。緩和は、今年の世界金融政策の基調となった。
日銀は金融政策決定會合後に発表した聲明の中で、日本の景気判斷を下方修正し、日本経済が短期間內に疲弊を続けるとした。
アナリストは、「日銀が何度も金融緩和策を実施しているが、日本経済には何の反応も見られない。これに歐米の中央銀行による量的緩和策が加わり、世界的な流動性の氾濫により新たな金融危機が生じる恐れがある」と警鐘を鳴らした。