日本労働安全衛生総合研究所の呂健主幹研究員は、「日本は長年、製造業立國政策を実行しており、成功するか否かは、國際市場におけるシェアを奪取、または維持できるかにかかっている。大企業、例えば、自動車企業は數十年前から対策を講じている。例えば、北米や歐州、アジアに工場を設置し、現地の人を雇用し、コストを削減してきた。加えて日本の企業は、商品に対して向上に向上を重ね、現地の特徴に合わせた商品を打ち出すことで、國際市場におけるシェアを維持してきた。しかし、家電製品の分野では、日系企業は盲目的にハイテク、多機能を追求し、コストが上がったため、コストパフォーマンスという面では、顧客、特に海外の顧客に受け入れてもらえるとは限らなくなった」と指摘する。
日本の一部の中小企業は、高齢化が原因で従業員が減り、後継者がいなくなっている。しかし、周教授は、「その製造業全體に対する影響は少ない」との見方を示す。その仕事はどの世代の人でも好きなものであり、今の日本の若者も、デザイン性、個性のある分野を好むようになっているからだ。例えば、昨年、理工科を卒業した女性の人気就職先は、飲料、食品製造業界の企業が主だった。日本の企業はこの分野において、技術を急速に伸ばしている。例えば、ウィスキーや白ワイン、チョコレートなど、歐米がこれまで優位性を誇って來た分野で、日本企業が世界で好評を博するようになっている。
周教授は、「日本の飲料、食品製造業界はバリューチェーンを農業と飲食業界の両方へ伸ばすことを重視しているため、農業や農産品加工業、飲食業、販売業のつながりが強化され、第一次産業×第二次産業×第三次産業の『第六次産業』が形成されつつある」と強調する。
近年、中國人観光客が日本に押し寄せ、日本製品を爆買いしているのは、その製造業が移行を成功させた証である。
長い目で見ることが科學技術のイノベーションの後ろ盾に
周教授は、「日本の製造業には、どの時代にも代表的な業界がある。得意とするのは安定した研究開発への資金投入と継続的な技術のイノベーション。これが日本社會の安定につながり、個人、チーム、企業が研究開発に沒頭することができるようになっている。日本の企業は、長期投資や長期にわたって提攜するパートナーを重視し、対応能力に欠け、グローバル化されたビジネススタイルという面では後れを取っているものの、安定したイノベーション環境を作り出し、企業の商品やその分野における移行を推進し、新たな産業で成功する老鋪が多く登場している」と分析する。