いよいよ年の瀬も押し詰まってきた。年が明ければ次は春節(舊正月)と、連休が増えるこの時期、海外旅行を計畫している人も多いだろう。
中國文化観光部がこのほど発表した統計によると、2019年1~9月の中國人海外旅行者數(出境者數)は約1億2000萬人と前年同期に比べ8.5%増加した。近年の海外旅行はショッピング三昧のツアーから體験重視型ツアーに、定番の団體ツアーから少人數ツアーやカスタマイズツアーまで幅広く多様化しており、人々の旅行やレジャー動向が変化していることがうかがえる。
■中國人海外旅行者、年齢分布が二極化
攜程旅行網(トリップドットコム)とマスター?カードが発表した『2019中國越境旅行消費報告2019』によると、中國人海外旅行者の年齢分布が二極化しているという。年齢層別の伸びをみると、1950~60年代生まれと1990~2000年代生まれの2つの層が伸びていることが分かる。特に1990年代生まれの年平均成長率(CAGR)は58%にも達するなど伸びが著しく、今後も高い伸びが期待される。一方、1950年代生まれも39%と高い伸びを示した。親同伴で海外旅行に出る組も全體の24%を占めた。
■少人數カスタマイズツアー、海外旅行で一味違うユニークな體験を
「香水の里フランスのグラースでオリジナルの香水づくりを體験したり、レトロな雰囲気漂う歐州の大學でハーブに関する講義を聴講したり、はたまた南仏プロヴァンスで作家ピーター?メイル氏の足跡を辿ったり――今回の旅行は毎日がサプライズの連続でした」。こう語るのはカスタマイズツアーを體験した観光客だ。
カスタマイズツアーはここ1、2年で人気に火がつき、新しいツアー形態としてファミリー層に好まれるようになった。中國旅遊研究院の発表した『中國出境新団體ツアービッグデータ報告2019』によると、ツアー形態が変化し、長年一般的だった団體ツアーから、家族や友人同士の少人數ツアーにシフトしてきているという。ゆっくり時間をかけて旅先を観光して回りたいという、セミオーダー型のフリープランに人気が集まるようになった。