春節が近づき、中國の年越しムードが漂っている。各大都市のスーパーや商店に足を踏み入れると、アイスランド産の鱈、ロシア産のタラバガニ、チリ産のチェリー、タイ産のブラックタイガー、パキスタン産のタニシ、豪州製のスノーブーツ、日本製の美容器具などが目につく。世界各地の高品質商品が、年越し用品を求める中國人の買い物かごにぎっしり詰まっている。
カナダの漁師は數カ月前から、中國にザリガニを輸出するため航空輸送用の倉庫を予約した。韓國最大の乳製品メーカーは生産量を拡大するため操業度を上げた。各大手國際ブランドも「チャイナレッド」をめぐり、競うようにして春節の新製品を発売した。全世界のサプライチェーンは中國の年越し用品を提供するためフル稼働し、年越しムードを彩り豊かにすると同時に、中國の「春節経済」のボーナスを受け取っている。
今日の中國は「世界の工場」であり、巨大な「世界の市場」でもある。世界最大規模かつ成長率が最も高い中所得層を含む14億人の巨大な消費の潛在力により、中國は名実相伴う消費の「金山」になった。消費アップグレードの推進に伴い、中國人の高品質海外製品の需要が絶えず拡大する。越境ECと物流が急成長し、「外國産年越し用品」が中國の大小さまざまな都市に直接送り屆けられる。さらに多くの中國人観光客が海外を訪れている。海外旅行が新たな年越しの習慣になった。
「春節経済」が活況を呈し、各國企業が逃すことのできないビジネスチャンスになった。消費市場の旺盛な需要は、中國経済の溢れ出す活力を反映している。
中國はこのほど、2019年の経済「成績表」を公開し、伸び悩む世界経済に見どころをもたらした。経済成長率は6.1%で、経済規模は100兆元弱にのぼった。さらに喜ばしいことは、1人平均GDPが1萬ドルを突破したことだ。これは中國経済にとって節目となる新たな飛躍だ。國際的な経験によると、1萬ドルを突破した國の國民の所得水準、消費構造、市場規模、イノベーションの條件は、新たな段階に進むことになる。日本の英文メディア「NIKKEI ASIAN REVIEW」によると、中國経済は高度投資モデルから消費モデルに転じつつある。テスラのマスクCEOは「中國は未來だ」と判斷した。