特効薬はないのか?特効薬はいつみつかるのか?これは新型コロナウイルス感染の拡大後、答えるのが最も難しい問題となっている。
「2カ月以內に特効薬の開発、もしくは特別な解決策をみつけることはできないだろう」と鐘南山氏は率直に述べた。
実際に、特効薬の開発は非常に困難だ。新薬の開発には通常、數年から數十年という時間がかかる上、莫大な投資も必要で、緊急プロジェクトによる新薬の開発は現実的ではない。
ではどうすれば良いのか?科學者は既存薬の転用という答えを出し、市場に出回っている既存薬のなかから新型コロナウイルスに効く薬を探そうとしている。
これも簡単ではない。研究者は、7萬件を超える醫薬品および化合物から、効果が期待できる5000件を候補としてスクリーニングした上で、試行錯誤によって100件前後に絞り込み、新型コロナウイルスに有効かどうかの試験を行う。安全性、有効性、アクセシビリティの原則に従い、既存薬の転用でも醫薬品開発に必要な臨床試験と安全性評価を省くことはできない。
「臨床応用の科學研究において、いずれも厳格な安全性の確認と評価を受けた醫薬品だ。醫薬品の説明書には適応癥、禁忌癥、副作用が記されており、説明書および診療プログラムに沿った治療方法によって安全性を確保する」と科學技術部生物センター主任の張新民氏は強調した。
また、「軽癥および一般癥狀から重癥化することを防ぐためにリン酸クロロキン、ファピラビル、中醫薬を処方している。重癥、危篤患者の治療には、回復期血漿、トシリズマブ、幹細胞、人工肝臓の臨床応用を行い、いずれも順調に進んでいる」と説明した。